バンダイナムコの経営統合は中村雅哉氏の相続税対策でもある

2005年5月3日:バンダイナムコの経営統合は中村雅哉氏の相続税対策でもある
5月2日に発表されましたナムコとバンダイの経営統合に関する話の続きです。
昨日の16時以降にやろうかと思ったけど、16時の会見の内容がさっぱりわからなかったので、今日まで持ち越してみた。こういったものはしっかりとネット中継すればいいんだけどね。
コナミでしたらよくネット中継していますね。
ナムコもバンダイもネット後進国だからな。その二つが組んでネット事業にも注力するといってもちゃんちゃらおかしい。
……。
それはさておき、昨日の経営統合話に関しては、以前ここで話したことと絡むことがある。
それはいつ話したことでしょうか?
2004年の6月9日と6月24日の話だ。
6月9日には「ナムコ50周年記念キャンペーンは中村会長送別キャンペーン?」というお話でした。6月24日は「ナムコの株主総会に行ってきた」という話題を取り上げました。これが何か?
今回の経営統合は、もちろん両社ともメリットがあって行うことなのだが、それ以上にナムコの会長である中村雅哉氏の問題が大きくあると思っている。
と、いいますと?
去年の6月9日の時点で、ナムコが50周年目で大々的なキャンペーンを行っているが、このキャンペーン終了後に中村会長が退くのではないかという話をした。いわば、中村会長の送別の意味を込めてのキャンペーンというわけだ。
そういう話でしたね。
一方、6月24日の株主総会の話では、株主からの質問で、中村会長が死んだらどうなるよ、というのがあった。質問の意図としては、死んだ際に、中村会長が保有している株式がどうなるか、ということがあり、この点に関しての話をした。
ちょうど、ゲオの社長が自動車の事故で急死したために、このような質問があったとのことでしたね。
そこで、今回の経営統合があるわけだ。
まったく話が読めませんが…。
実は中村会長と中村会長が保有する株式会社マルは、ナムコの株を大量に持っている。今回の経営統合の際、バンダイ側としては中村会長がそのまま株を所有したままでの経営統合では、中村会長に主導権を握られることになり、好ましくない。そこで、中村会長と株式会社マルから株式を買い取ったわけだ。
ナムコ株700万株、105億3500万円分をバンダイが買い取ったということでしたね。
中村氏が918万株、株式会社マルが675万株保有していたので、700万株を売却しても、まだまだ中村氏の影響力はある。しかし、それでもかなり抑えられたといってもいい。ただ、バンダイ側からみたら抑えたなるが、中村氏としては、死去の際の保有株の行方などに気を配らなくても済むというメリットがあったりする。
現金に換えてしまったので、たとえ亡くなられても影響は軽微ですね。
まだまだ保有株はあるけど、今回入手した105億円で相続税もなんとかなるだろうしな。
ふむ。
これにより、中村会長の花道も飾れるし、心配されていた死去の際の保有株の行方の問題も軽微となった。中村会長としたら万々歳ですな。
そのような言い方をすると、今回の経営統合はあまり良いもののようには感じられないのですが…。
経営統合は経営統合で、それなりに意味のあるものなので、これはこれで良いかと。ただ、中村氏本人の問題も今回の統合に影響を与えていたというのは見逃してはならないだろう。そもそも、セガと合併するという話も以前にあったが、もしかしたらこのような考えがあってのことだったかもしれないしとだけ言っておく。

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『バンダイナムコの経営統合は中村雅哉氏の相続税対策でもある』へのコメント

相続なんかどうでも良いが、
今後は国内だけじゃなく世界で競い合えるゲーム市場じゃないとダメでしょう。
資金力も無いと駄作ばっかになって駄作スパイラルから抜けられなくなっちゃいます。
オンラインゲームも韓国ベースが主だし国産べースはまだまだだからね。

投稿者 : 匿名

ナムコに関しては決してネット後進国でなはない、
むしろ結構早い時期からネットワーク関連機器を買ったりはしてたんだー!

…の割には具体的な商業コンテンツとか無いんだよなー…実際。

投稿者 : 匿名

今回の統合、いろんな見方ができますね。M&A(企業の合併・買収)対策という見方もあると思います。
ホリエモン効果が見てとれます。
 
 日本では「ガンダム」などの無形資産は価値が計りにくいという理由で、企業の時価総額に反映されません。
 したがってバンダイの売上高はスクエニの3倍以上もあるのに、時価総額は3分の2。買収したい先からみるとバンダイはとても「割安」な企業のようです。

 欧米ではキャラクター商品などの知的財産の管理が進んでますので、2年後にも認められる外国株式を使った合併・買収が始まれば、こんな「割安」なバンダイを海外資本が見逃すハズがありません。
 ナムコとの統合はそのリスクを今までより減らすことができます。いつ来るかわからない敵対的買収防止という狙いもあったようです。

 日経との単独会見で、かつてのセガとの破談についてバンダイ社長がこう語っています。「セガとは資産査定の段階で違和感があった」セガはバンダイの無形資産を甘くみちゃってたのでしょうかね。
「(敵対的買収を防ぐ目的について)結果的にそういう効果はあるが、企業価値を高めたいという動機からだ」と、M&A対策についてもここでやんわりと認めています。

 この会見ではナムコの会長さんが「(統合について)以前から『肌合い』のいい会社だなと好感はもっていた。統合が決まり社員は皆、やる気になっている」と語っています。どうやらそのやる気は、出だしから空回りしているようですが、次作にぜひ期待したいものですね。長文失礼しました~

投稿者 : 匿名