セガとバンダイから見る今後のコラボレーションへの期待

2003年7月24日:セガとバンダイから見る今後のコラボレーションへの期待
先日発表になったバンダイから発売予定のプレイステーション2用ソフト「超時空要塞マクロス」に関する投稿がありました。

『ファミ通にも出ていましたが、どうやらマクロスのゲームの新作を出すようです。しかもセガとバンダイのコラボレーションで。セガとバンダイと聞くとどうしてもセガバンダイを思い出してしまうのですが、何か関係があるのでしょうか?』(投稿:道化師)

昔あったセガバンダイの合併話はまったく関係は無い、というのは言うまでもないだろう。今回はこういったメーカーの垣根を越えた協力関係に関してみていこうと思う。
いままでにもこうした動きはありましたよね。業務用として発売された「機動戦士ガンダム 連邦VS.ジオン」もカプコンとバンダイによるものですし、古いところでは、任天堂とスクウェアのスーパーファミコン用ソフト「スーパーマリオRPG」もそうです。
今後はこうした動きが活発になるのではと思う。だが、メーカー問わずというわけではなく、主にバンダイが中心となるのではないだろうか。
なぜバンダイが!?
版権物が多いというのがまず一つ。実際に「ガンダム」や「マクロス」が他社から出ることになったが、他にもさまざまな人気作が眠っている。これらも今後他の独立系メーカーに作ってもらうようになる可能性があるのではなかろうか。
ですが、バンダイは自社でも制作できますよ?実際に「ガンダム」のソフトも自社の開発子会社であるバンプレストやベックが制作していますし、他のものも大抵自社か、自社ブランドとして出すことの出来ない開発会社に作ってもらっていると思うのですが。
もちろん、いままでと同じ形でやっていくものもあるだろう。だが、成功例が示すとおり、他社に任せた方が良い結果を生む場合があることがわかってきた。その例はいうまでもなく「機動戦士ガンダム 連邦VS.ジオン」だよな。自社で作っていったのであればあれだけのクオリティは生まれないだろう。それは最近発売される「機動戦士ガンダムSEED」を見ればわかるだろ?
!!
いまいちよくわからない人のために適当ではあるが数字を出すとすると、自社で作って10万本しか売れないのであれば、優良なメーカーと共同して20万本売ったほうが、そのメーカーに支払う制作費を考えても結果として自社の利益になる場合、当然後者を取ったほうがいいよな。また、利益が同じであっても後者を取ったほうがいい場合もある。
利益が同じでしたらどこでもよくないですか?
ユーザーの満足度が違ってくるでしょ。それは最終的に自社のブランドへも影響してくるので、どうせならおもしろい物を作って提供した方が良い。
そうですねぇ。過去におもしろいものを出したメーカーでしたら、なんの心配も無く新作を買ってしまいます。有名クリエイターが作ったゲームも似たような心情でしょう。
ここまでは版権を持っている側の考え方。今度は制作する側、「超時空要塞マクロス」のセガ側のメリットを見てみよう。セガは自社オリジナルでゲーム作ってもたいして売れないよな。
!!
ん、なんか間違ったこと言ったか?
……。
別に、セガのゲームがつまらないとか言っているわけではない。ただ単に売れていないと言っている。売れてはいないが、別の形で魅力を引き出すことで、多くの人に買ってもらうことができる。つい最近の例を出すなら、「頭文字D Special Stage」がある。セガのレースゲームは定評はあるものの、ここ最近はさほど売れていない。だが、人気マンガと組み合わさったことにより多くの人が購入した。ここまでは版権の魅力のみで俗に言うキャラゲーで終わるのだが、セガのゲームであればそれなりの楽しみもあるだろうから、いい感じで版権物とゲーム制作とがかみ合い、一定水準以上のゲームとなっていく。

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■頭文字D Special Stage

発売日:2003年6月26日
価格:6800円

最速に憧れる熱い若者から圧倒的な支持を得ているレーシングコミックの金字塔「頭文字D」を完全ゲーム化。プレイヤーは主人公「藤原拓海」となりハチロクを駆ってバトルを重ね、原作同様に公道最速を目指す。舞台となるのはもちろん実在の峠。ファンにはおなじみの秋名、碓氷など全11個所ものコースが用意されている。徹底した現地取材によるリアルさがPlayStation2の美しい画像で実現され、熱い峠攻めを自宅で体験することができる。原作の魅力を最大限に生かした「ストーリーモード」では、原作シーンを織り交ぜながらステージごとにミッションをクリアしていくことでストーリーが進行。原作シーンにはアニメ版の声優陣を全面起用しているのもファンにはたまらないポイントだ。アーケード版「頭文字D Arcade Stage」の「公道最速伝説モード」も収録。31種の中から好きな車を選んでライバルの走り屋たちと1対1のバトルに勝利すると、ポイントが加算される。これを貯めることにより実在メーカーのパーツで車をチューニングすることができる。そのほかのお楽しみ要素としては、アニメ版「頭文字D」で大人気の「move」によるスピード感あふれるユーロビートのBGMを収録。また、別売りの外付け専用コントローラ『GT FORCE 頭文字D バージョン』を使用すれば、ステアリング気分はまさに「拓海」モード全開だ。(amazon.co.jp 江口 鍋)

※画像クリックでamazon.co.jpにて予約・購入可能

つまり、買わせる要素が「頭文字D」で、ゲーム部分のおもしろさの提供がセガの開発ということですね。
どちらかがないと、これまた売れないゲームになりかねない。また版権の魅力によって一回は売れることがあっても、次回以降の売れ行きは思わしいものにはならない。
ふむふむ。ユーザーとしては自分の好きな原作物がおもしろいゲームでしたらいうことありませんね。今後もこうした動きが活発になればうれしいですね。
しかし、一概に活発になるとは言えず。
言っていることと違うじゃないですか。
本当は今言ったような動きがユーザーにとっては好ましいのだが、いままでの付き合いもあるからな。いままで仕事を任せていた開発会社に仕事を回さないわけにも行かず。子会社であるならばなおさらだ。いままでのしがらみがある以上、活発になるとまではいえない。それでも、原作好きのユーザーの立場からしてみたら、おもしろいゲームになる最適のメーカーで制作してもらいたいよな。
そうですね。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:2017年5月7日謎の宇宙物体がワシントン上空に出現。
1つ新しい話題:セガの新社長の2000万本発言をチェック

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