ゲームソフト、ゲーム機の販売本数、販売台数の集計方法

2009年4月8日:ゲームソフト、ゲーム機の販売本数、販売台数の集計方法
今日は何を取り上げるのでしょうか?
ゲームソフトやゲーム機の販売本数や販売台数というのが時折ニュースに出ることがある。こうした販売本数や販売台数がどのように集計されているのかを取り上げてみようと思う。
最近もXbox360が100万台突破したと一部調査機関から発表がありましたね。
まず、調査の対象ショップというのがある。この調査対象ショップから販売本数や販売台数を教えてもらうことから始まるわけだ。まあ、この辺りはすでに仕組化されているので、毎週同じような感じでデータが集められる。
調査している会社にデータが行くわけですね。
で、この集まったデータをどうするかがポイントとなる。
どうするのでしょうか?
適当な数字を掛け合わせて出来上がったのが販売本数、販売台数になる。
適当な数字って…。
この適当な数字があるため、この手の数字を信じるな、というわけだ。
その適当な数字とはどういう意味なのでしょうか?
これはいろいろなものがある。
たとえば?
まず、調査しているショップは、全国にあるすべてのショップではないため、すべてのショップの数字になるように数字を掛ける。
イメージとしては、集計で集まるデータの規模が全国で5割だとすると、2倍にするという意味ですね。
基本はこれで完了するわけだが、やはり店舗によって売れる物の特徴が異なる。たとえば任天堂ならイトーヨーカドーやジャスコなどで良く売れるだろうし、オタク系であれば秋葉原にある店舗が良く売れる。集計しているデータにこうした片寄りがあるのであれば、それを直す必要がある。そこでまた掛けるわけですな。
イトーヨーカドー×ジャスコですね。
違うっての…。
どのように掛けるのでしょうか?
集まるデータに任天堂の販売が良いショップが多い場合、ショップ全体から見て普通に数字を掛け合わせるとやや過剰になるだろう。その場合は減らす形で掛ける。たとえば0.9とか0.8とか。
1万本×0.9ですと、9000本になるというわけですね。
こうしたものをソフトごとに設定したりして、数を求めるわけだ。他にも、オンラインゲームであれば、ネット経由で買う人も多いだろうから、ネットのショップの集計店舗数が少ないようなら数字が上乗せされるように掛けたりする。
なるほど。
で、こうしたデータを求める上で、一番厄介なのがXbox360関連だったりする。
それはなぜ?
あまりにもネットへの比重が大きいから。集計データにXbox360用ソフトや本体がよく売れるamazon.co.jpやハピネットオンラインなどは含まれていないため、どうしても数字のブレが大きくなるんだよね。もちろん、この辺りを踏まえて、Xbox360関連なら大幅にプラスになるような掛け算をするわけだが、はたしてその掛ける数字が適切かどうかはわからないわけだ。
ふむ。
そのため、よくXbox360関連の数字に関しては懐疑的に見る発言をするわけですな。当然、要所要所ですり合わせはやっていると思うのだが、こうした形で多かれ少なかれ恣意的なものが入る以上、正確とは言えないだろう。なので、調査機関から発表されるデータより出荷本数を元に見たほうが良いというわけですな。
ですが、正確になるように努めているわけですし、イコールではなくてもある程度正しいのではないですか?
今がどうなっているのかは知らないけど、昔、3万本限定販売と言われたソフトが5万本売り上げたことになったことがあり。
……。
これは、もしかしたらメーカーが3万本限定を偽ったのでは、という見方もできるのだが、集計の限界という見方もできるよな。答えはどうなのか知らないけどさ。
最初の方に話されていた、集計データの集め方というのはどうなっているのでしょうか?
昔はファックスでチェックしてもらいたいソフト一覧が来て、それに数字を記入して送信する形でデータを送っていたようなのだが、今はどうなっているんだろうか。この辺りはよくわからん。ただ、集計データ店すべてに同一のシステムを採用してもらうなんてことは不可能だろうから、やはり今でも手作業の可能性が高いのでは。この辺りは実際にそうした集計店舗で働いていりる人にお尋ねしたいところだ。
コメント希望なわけですね。
で、このファックスによる方法だと、問題が一つあり。
それは?
デタラメに書くことができるということ。
デタラメに!?
いちいちデータをチェックして書くのは面倒だから、概算で書いたり。あと、第三者になめられてはなるものかという考えから、上乗せして書いたり。
なんなんですか、その発想は…。
数字を人に公開するというのは嫌なものだからね。そのため、そもそも集まってくるデータからして正確性が乏しい可能性もあるわけ。
元のデータが正しくなければ、また販売台数に対する捉え方が変わってきますね。
まあ、こんなところかな。この辺りの調査方法を知っておくと、過去に取り上げた販売台数や販売本数絡みの真意がくみ取れるかと。

直近、直後の話題

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1つ新しい話題:機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)、劇場用アニメとして公開決定

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『ゲームソフト、ゲーム機の販売本数、販売台数の集計方法』へのコメント

コンビニのPOSみたいのじゃないの?
知らないけど

投稿者 : 匿名

じゃあゲームショップの店員として書かせてもらう。言うまでもないけどあくまでウチの店の場合なんで。
チェックに関してはそれぞれの問屋から販売数調査が週一で来る。
ここで嘘を書く理由はありません。売れてると嘘を書いたところでリピート取らなきゃ不自然だから。
仮に他の問屋にそれを頼むとしても、普通は贔屓にしている問屋からも取るわけだから今後の会社付き合いを考えたら店側がマイナスにしかならないわけです。
とりあえずこんなところですかね?
役に立つかはわからないけど。

投稿者 : 匿名

360に限らず、こういったデータを数字で出すなら
最低限amazonくらいは調査対象店に含めて欲しいですやね
時流的にそろそろ

投稿者 : 匿名

そういえば、任天堂の公表している販売数も
実は販売出荷台数だということを最近知りました。

というか、メーカの発表する数字って
何年も前からすべて販売出荷台数で統一されているんですね・・・

投稿者 : 匿名

Amazonとかのネット通販のデータが加われば、データが今と、かなり変わるだろうね。

なんせ、地方の方だと、ハルヒとかそういうオタ向けは入荷数が2個3個というレベルだし。物によっては入荷すらしてくれないし・・・

通常のものも価格からして、地方は競合店少なかったりして、ほぼ原価に近い価格だから、通販で買ったがかなり安いし。

投稿者 : 風子