スクウェアエニックスの決算発表、来期は大幅減に、株価大暴落

2010年5月18日：スクウェアエニックスの決算発表、来期は大幅減に、株価大暴落
	スクウェアエニックスの2010年3月期の決算発表があったようだね。
	前期と比べて大幅増益となりました。売上高が41.7%増の1922億円、営業利益が130%増の282億円、当期純利益が50.1%増の95億円となっています。やはり、「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」「ファイナルファンタジー13」と大型タイトルを2タイトル発売したのが関係していると思われます。
	やっぱりこうなってしまったのね。
	なんですか、突然...。
	2011年3月期の業績を見てみたまえ。大幅減益ではないか。和田政権による砂上の楼閣がついに崩壊するときが来たのだよ。
	すみません、その真似は恥ずかしいのでやめてください...。
	使うのでしたら、任天堂のときだけにしてください...。
	......。
	砂上の楼閣が云々は別としましても、2010年3月期と比べて軒並み下回る予想となっていますね。売上高は16.8%減の1600億円、営業利益は29.2%減の200億円となります。しかし当期純利益は26.2%増の120億円と、こちらは増加しています。
	利益は増えているじゃないですか。
	2010年3月期にリストラをしたため、そこで当期純利益が大幅に落ちたわけだが、その数字が少し上がっただけのことだ。なので、ここは売上高や営業利益を見た方が状況を把握しやすいだろう。
	今回、発表は14時に行われましたが、その時間から一気に株価が下がっていますね。結局、前日比マイナス122円、6.84%マイナスとなりました。
	これはどう捉えればいいのでしょうか？
	やはり、砂上の楼閣が
	それはもういいですから...。
	私も頻繁に、社長の和田洋一ならば、うまく数字合わせをしてくれるため、来期も今期並みにいい数字を出してくるのだろう、という思いでいたし、株式市場でも同様の考えで今まで株価が維持していたのだろう。しかし、実際蓋を開けてみたら、2011年3月期は大きく落ち込むという予想が出てきた。そこで、多くの人が失望したというわけだ。
	あの和田洋一社長がなぜこのようなことをしたのでしょうか？
	本人としては、当期純利益の方を重視していたのだろう。リストラをしても当期純利益でプラスにするために、「ファイナルファンタジー13」を2010年3月までに発売した。そして、リストラ完了後の今期は、そこまで大きなタイトルはないまでも、当期純利益で十分増益となることを見越しての行動だと思う。しかし、世間は営業利益の方に注目してしまい、株価が暴落となったのだろう。
	ふむ。
	今回の発表で、今期はそれほど大きなタイトルがないのでは、という憶測も出てきてしまい。300億円程度の売り上げ減ということは、「ファイナルファンタジー13」レベルのタイトルが丸々1つ必要な数字だからね。他のタイトルで穴埋めするにしても、厳しいものがある。
	ですが、考え方によっては、「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」分を補うものがあるとも取れますね。
	それは、海外での「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」の販売や、アイドス系のゲームで賄うのでは。賄えるかどうかは分からないけど。あとは「ファイナルファンタジー14」のサービス開始もね。
	今回のチェック事項は以上ですかね。
	あと1点。実は、欧州市場では赤字なんだよね。
	欧州での売上高は282億円で前年同期比で320.1%の増加ですが、13億円の営業損失となっていますね。
	任天堂も欧州市場で苦戦しているという話を5月6日『ニンテンドー3DSは任天堂もあまり期待していない？任天堂2010年3月期決算資料から読み解く欧州経済など』でしたけど、ゲーム業界全体が、もしくは欧州そのものが落ち目であるのかもしれない。今期は為替の問題も出てくるためますます目を離せない地域と言えるだろう。