電子書籍を自らで作る自炊、改めて注目を、安全なデータバックアップ方法も

2011年3月20日:電子書籍を自らで作る自炊、改めて注目を、安全なデータバックアップ方法も
2010年4月25日『漫画や書籍などを電子データ化する方法』で電子データ化の話をしたけど、今回改めてしたいと思う。
なぜ再び?
東北関東大震災の惨状を見るに、いざという時はやはり本のままの形式で持つことにかなりの不安を覚えた。なので、やはり電子書籍化にすることをお薦めしておきたいと、このように思ったわけだ。
自ら本を購入し、それを電子書籍化をする事は自炊という呼び方をしますね。
ですが、電子書籍化をすると、そのデータが失われてしまった場合は、やはりすべてが無くなってしまいませんか?
そこで今回は、自炊の方法だけでなく、データの保存についても少し触れようと思う。
まずは自炊の方法ですね。
そちらに関しては『漫画や書籍などを電子データ化する方法』で紹介した通りだ。設定なども別サイトの『漫画コミック・本の電子データ化のためのスキャン方法』を見ていただけたらと思う。使う道具はスキャナーと裁断機。もちろんパソコンも必要だ。あとはカッターとカッターマットがあればよい。

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■imageFORMULA DR-2510C

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■PK-513L

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ここではキヤノンのスキャナー「imageFORMULA DR-2510C」を紹介していますが、一般的には富士通の「ScanSnap S1500」をお薦めする人が多いですね。

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■ScanSnap S1500

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両方使ってみたけど、キヤノンの方が使いやすいような気がするんだけどね。いまいち富士通の方をお薦めする理由がわからなかったりする。使いこなしていないからかもしれないが。まあ、この辺りはお好みで。ネット上では富士通の方の情報が多いので、不明点があった時の情報は集めやすいかもね。
続いてデータの保存に関してですが、こちらはどうでしょうか?
まず、手元にデータを残す方法。これは、DVDディスクやブルーレイディスク、そしてハードディスクドライブなどにデータを残せばよい。通常使っているパソコン上だけでなく、別の機器やメディアに保存しておくとよいだろう。基本は外付けの据え置きハードディスクドライブがお薦めだが、いざという時に持ち出すことを考えると、ポータブル型のハードディスクドライブがお薦めだ。
どういったものがあるのでしょうか?
メーカーのバッファローでもIOデータでも、その手の機種が出ている。いろいろあるけど、1TBの物を購入すれば、それ1台で事足りるだろう。動画データなど、別の物を入れようとするとまた別だけど、amazon.co.jp辺りでチェックしていただけたらと。 ポータブルだと、いざという時も気楽に持ち出せるからね。さすがに普通の外付けだと、重くて持っていくのも辛い。
普段ですと持ち運ぶという意識はありませんが、やはりいざという時のことも考える必要があることは、今回の大震災で実感させられました。
ですが、本当に厳しい災害の場合は持ち出す余裕も無いと思いますが?
そこでお薦めするのが、クラウドストレージやレンタルサーバーだ。
なんですか、そのよくわからないものは?
クラウドストレージはいろいろな使い方があるけど、ここでは単にデータを保存するサービスとして捉えていただけたらと。レンタルサーバーはインターネットに情報を公開するシステムだけど、これも使い方によってはデータを保存するものとして使用できる。
どういったサービス会社があるのでしょうか?
クラウドストレージだと「SugarSync(シュガーシンク)」がある。他にも色々とあるけど、海外のサービスが多くて支払いがドル建てであったり、説明が英語であったりするので、とりあえず知っているところでこのサービスを。他は法人向けであったりして価格が高めなので、今のところ個人としては限定的になっている。今後、サービス会社が広がると思うけどね。
レンタルサーバーはどうでしょうか?
これは日本向けサービスが多数出ている。実際に使っているものとしてさくらインターネットがあるので、これを薦めておく。なお、誤った場所にデータを保存するとインターネット上に情報が公開されてしまい、それにより著作権法違反になってしまうこともあるので、注意が必要だ。まあ、こちらを使う時は、実際にサイトを運営していて、その余ったスペースに自らのデータを保存するといった使い方が良いかと。一応さくらインターネットを薦めておく。実際に使っていることもあり、問題ないサービスと判断している。
いろいろとサービスがあるんですね。
よく、電子書籍化した際に心配することの一つに、データの消失が挙げられている。しかし、こうしたサービスを使えば、場所の分散も出来ることから、より安全にデータ保存ができる。
お金がかかりますが...。
確かに、追加でお金がかかるのは事実だ。先に紹介したネットを経由したサービスは月額で費用がかかる。しかし、本を家に大量に置いておいたときの費用も相当なものであると認識すべきだろう。
置いておくのはただのような気がしますが...。
物を家に置いておくのもコストがかかっていると思った方がいい。土地付き一戸建てであれば話は別だが。土地付き一戸建てでも、物があることで家が手狭になっていくだろうし。家が手狭になるという事は、圧迫された生活を強いられているということだ。また、災害時には散乱したりもする。なにもよりも、多くを家に置いておいても、その家が被害にあってはどうにもならないだろう。もちろん、本という形で持っておきたいものも多々あるだろうが、そうでないものはどんどん電子書籍化を、自炊していくことをお薦めしておきたい。物が少ないと、物を探す時間も軽減されるし、本を探す時はデータなので気軽に検索などで見つける事も出来る。多少なりともデジタル製品を使いこなせる人であれば、積極的にチャレンジしていただけたらと。
ですが、やはり本を裁断することに抵抗感があるのですが...。
慣れだよ。どうでもいい本から始めてみるといい。慣れると、裁断して自炊するのもよいものだと思えるようになるよ。
最後に閲覧機器について紹介しましょう。
文章系の白黒書籍であれば『ソニーの電子書籍リーダー「Reader」を試してみた』で紹介したソニー製を使ってみるとよいだろう。他にはAppleから間もなくiPad2が発売される。日本での発売は延期されたけど、しばらくすれば発売されるだろう。Apple Online Storeなどでも販売されるだろうから、チェックしていただけたらと。

ソニー 電子書籍リーダー Reader

発売日:2010年12月12日
価格:オープン価格

5型ブルー」「5型シルバー」「5型ピンク
6型レッド」「6型シルバー」「6型ブラック

画像クリックでamazon.co.jpにて予約販売・購入可能

前回紹介してから1年を経過して、いろいろな機器やサービスが変わってきましたね。
今後ますます、電子書籍を見る、そして作る環境は良くなっていくだろう。ぜひ、早い段階で手持ちの本を自炊していただき、より快適な読書ライフを送っていただけたらと思う。
電子書籍化に関しては『漫画コミック・本の電子データ化のためのスキャン方法』に詳細が記載されています。不安な方は、そちらもご参考ください。

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『電子書籍を自らで作る自炊、改めて注目を、安全なデータバックアップ方法も』へのコメント

紙はECOじゃないですしね。
と、分かってはいるのだけれど…
やはり紙の方が良いんだよなぁ…

投稿者 : 匿名

とりあえず閲覧機器はPSPで済ませて
PSP2(NGP)待ちするのもありかと。

投稿者 : また亀鯖か

バックアップは、そのまま不正コピーの流通につながります。著作権を守らないと、作家・漫画家の環境がさらに悪化するのですよ。

現在のP2Pの問題が解決していないのに、自炊してまでの電子書籍化は大反対です。

著作側が許可した、一部の電子書籍化したコンテンツだけにするべきではないでしょうか?

投稿者 : 匿名


>>誤った場所にデータを保存するとインターネット上に情報が公開されてしまい、それにより著作権法違反になってしまうこともあるので、注意が必要だ。

って言ってるでしょ。自炊自体は個人の私的複製範囲内で何ら問題ないこと。
世間で話題になっている「代行業者」とかの問題とごっちゃになってるのかな

投稿者 : 匿名

書籍のデータ化は当然ですね。
すでに大量のデータを持っているのが普通です。
反対する馬鹿がいても、大勢の人間が望んでいるのだから、この流れは止まらない、止められない。

現状の問題は、閲覧機器にある。
実質、PCしかない。 次いで、iPadでしょう。
が、iPadはまだ問題がある。 容量が少ないことです。
コミック1冊100Mくらいですから、現在の容量ではすぐに一杯になる。
それにコミックは見開きで見る場合が多い。
iPadは見開きにすると、少し小さいのよねぇ。

投稿者 : 匿名

>投稿者 匿名 : 2011年3月21日 15:40
あなたの普通は、若干世間のソレと違うようだ

投稿者 : 匿名

現在、iPadの16Gモデルを使っていますが、本当すぐ一杯になって困ってます。
保存可能容量は14Gくらいですが、コミック140冊は入りません。
所有コミック全部とは言いませんが、せめて10万冊くらいは入らないと実用的じゃない。
コミックってまだ完結してないのが多いから、新巻が出る度に1巻から読み直すじゃないですか、普通。

投稿者 : 匿名

普通にデータ販売されてるやつを買えばいいだけじゃないの?
今は名探偵コナンもデータ販売始まりましたよ。
データ販売されてないものは本で、されているものはそちらで、と分けていけばいいだけだと思いますけどね。

ただ読むだけなら漫画喫茶やコミックレンタルで一時的に本を見る・借りるなりすれば済むだけの話ですし。
データ保管するのにお金をかける位なら、そうやって読みたいときにこれらを利用すればよいだけじゃないですか?

投稿者 : 匿名

>投稿者 匿名 : 2011年3月22日 01:29
あなたの普通も、若干世間のソレと違うようだ

投稿者 : 匿名

>投稿者 匿名 : 2011年3月22日 04:25

この記事のメインテーマはあくまで「手持の書籍の良いバックアップ方法」であって
データ販売を買えばいいだの読みたくなったら漫喫いけだの反応がずれてる。
そもそも何で基準がコナンなんだよw

投稿者 : 匿名

録画しないでレンタルすればいいって理論だもんな
マジコンとちがって違法な物を使って違法な行為を訳じゃないんだしなぁ

投稿者 : 匿名

昔、考えたことあるんだけど、皆でお金を出しあって、自炊する機材をかって、誰かにそれを管理してもらって、そいつに管理料ってことでお金を払うって。

で、そこまで考えたときに、思いついたのは「これって、別に漫画喫茶で良くね?」ってこと。漫画喫茶やコミックレンタルで、いつでも読みたい本が読めるし。で、しかも必死になって自炊したところでその本が「後で読みたくなる本」かどうかは解らない。

まぁともかくね。自炊って意外と手間暇かかるよ。本をスキャンするとき、上手く紙送りがいかなかったり、1ページとんだりしたり。そんな手間隙かけて管理費もかけてやるだけの価値が果たしてあるかどうか。

どうしても手元に残したいって本を残して処分するのを薦めるよ。読みたくなったらコミックレンタルとかを利用したほうがいいんじゃないかなぁという考え方も選択肢の一つかと。それか、ブックスキャンサービスもいいかもね。機材買わなくて済むし、一冊100円くらいだし。

投稿者 : 匿名