何が面白いのかまったく伝わらないWiiUのテレビCM

WiiUが日本で発売されてから1ヶ月以上経過しましたね。

あっ！？

なんですか、その反応は...。

さっぱり忘れてた。

重要な節目を忘れないでください...。

北米で発売されてからずいぶん経ったので、日本で1ヶ月とか、あまり意味のないように感じてしまう。

どうですか、この1ヶ月以上経過した日本のWiiUの状況を見て。

ダメダメですな。

そんなことないと思いますが...。

つい最近、テレビCMを見たのだが、いったい何を伝えたいのかさっぱりわからん。これでは、広がらんだろうな、と。そうしみじみ感じたよ。

面白さが伝わりませんか？

グループで楽しんでいる姿を映しているけど、いったい何が楽しくて笑っているのかすらよくわからん。

ゲームをプレイして楽しんでいるに決まっているでしょうに...。

もちろんその通りなのだが、どういうゲームでどう面白いのかが伝わらない。なので、単にグループでウキウキしているというイメージしか与えないテレビCMと感じてしまう。何が面白いのかが伝わらないため、買いたいとは思わないよな。

そうしたことが売れ行きに影響しているということですか？

Wiiの時は「Wiiスポーツ」があったため、何をして楽しんでいるのか伝わりやすかったが、WiiUではそうしたものがなく。まあ、これは発売前にも伝えたとおりだ。

2012年9月13日『WiiU(ウィーユー)の発売日、価格発表へ、果たして売れるのか、まこなこの判断は？』で取り上げましたね。その際には次のように取り上げました。

『「Nintendo Land」がWiiの時の「Wiiスポーツ」並みのソフトであれば問題ないのだが、「Wiiスポーツ」のように外から見て面白さを実感できるタイトルには見えないんだよね。そうなると、プレイした人の口コミ中心で販促して行かないといけなくなる。この辺り、売り方が難しい。WiiUゲームパッドは、これ単体では魅力的に感じるけど、そう思うのがゲームユーザーだけでしかない。このため、如何にWiiを買ってくれた一般の人向けのソフトを、より面白さがダイレクトにわかるような形で伝えていくか。ソフトそのものの魅力だけでなく、広報活動と絡めたソフト展開できるものの存在によって、売れるかどうか決まる。』(『WiiU(ウィーユー)の発売日、価格発表へ、果たして売れるのか、まこなこの判断は？』より)

で、WiiUのテレビCMを見てみると、グループで遊んでいて楽しそうにしていることはわかっても、それがどう楽しかがわからない。「Nintendo Land」はもちろん「NewスーパーマリオブラザーズU」も同様だ。

だいたい、バディプレイと言われて普通の人が理解できるか、という根本的な問題がある。バディですから、と言ってもそれで伝えられると考えているのが誤りだ。ゲーム中にバディという言葉を使うにしても、テレビCMでは普通に協力プレイとか、そういったワードで通した方がよかっただろうに。

あのテレビCMを見ていると、バディプレイという名称を広めたいためにやっているのではと思うくらい、ゲームそのものの伝わりが弱いテレビCMだよ。

ちなみにバディは、スキューバダイビングで海に潜るときに二人セットになって行動することをバディシステムと呼びます。他にもバディ映画という使われ方もあり、主人公が二人一組で活躍する映画を指すようです。

英語「Buddy」ではそのまま意味のあるワードのため、海外で売る分にはいいのかもしれないが、それを日本にそのまま使ってどうするのかと。細かい話ではあるがローカライズの失敗の一例と捉えることもできる。

ローカライズというと日本から海外に出すときに問題になる話ですが、世界展開することを前提に開発をしているソフトの場合は、逆に日本で発売する際に問題になることもあるのですね。

では、今後のWiiUの売れ行きはどうなりますか？

少なくともWiiほどの初期から勢いのある売れ行きにはならないだろう。まあ、これはわかっていたことだが。

あとは、どの段階で勢いを増すことのできるソフトを出せるのかにつきる。現時点で公開されているタイトルの発売時期はもちろん、既存の有名タイトルではないものの本体を引っ張っていくだけの新規タイトルを出せるのかどうか。それがない限りは低調な売れ行きが続くのでは。

もっとも、携帯ゲーム機のように一人一台の機器と異なり、据え置きゲーム機はもともと一気に爆発的に売れるようなものでもないので、地味に売れていき下地を作るだけでも十分かもしれないけどね。