次世代ゲーム機出揃いから見た今後のゲーム業界Part4「日本と海外のソフトメーカーの展開」

次世代ゲーム機出揃いから見た今後のゲーム業界Part3「WiiU」』からの続きです。今回で4回目となります。過去の内容は『次世代ゲーム機出揃いから見た今後のゲーム業界』からご確認ください。

さて、先の2回でハード機を個々に取り上げた。続いてソフトメーカーはどういった立ち位置になるのか取り上げよう。

まずは一番取り上げがしやすい日本から。

Xbox OneやPS4への日本メーカーの展開は気になるところです。いったい、どういった展開が考えられるでしょうか。

ほとんど展開しないでしょ。

そんな・・・。

無理なんですよ、能力が無いから。

酷いことを・・・。

日本でまともにXbox OneやPS4で性能を活かしたソフトを作れるのはカプコン、そしてコナミだけ。

カプコンはもともと海外向けで展開しているソフトを中心に、あとは日本人にも馴染みのある「バイオハザード」シリーズ辺りを作るので、それなりに注力する。

コナミに関しては、今現在、かなり家庭用ゲーム機向けのソフト展開を縮小していることから、次世代機ではあまりソフトを作らないだろう。そのため、当面は「メタルギアソリッド」シリーズと、あとはサッカーを中心に。

コナミは野球もありますが、こちらはどうでしょうか?

野球は日本国内しか展開できないからね。サッカーだと欧州でも売れるので、まだ作る価値があるのだが。なので、野球の展開は本体がある程度普及するまでまたされるのではなかろうか。もちろん、最初から積極的に出していく可能性もあるけど。結局は作ることになるのだから、最初から、という判断も成り立つし。

他のメーカーはどうですか?

スクウェアエニックスはソフトの発表はしたものの、当面出てこないのでは。あと、出すとしても今回発表された「ファイナルファンタジー15」「キングダムハーツ3」「ファイナルファンタジー14」で手一杯だろう。

スクウェアエニックスは海外ソフトの日本国内ローカライズの担当もしているため、そうしたソフトがスクウェアエニックスの名前で出てくることはあるので、一見数は多く見えてしまう。

先の3タイトルがいつ発売されるか、実際に発売されて以降でないと、まともに他のソフトを作れないだろう。

セガはどうでしょうか?

セガはおいておいてだな。

置いておかないでください・・・。

「龍が如く」シリーズなどを作っていくのだろうが、これが致命的となって終わるのでは。

失礼な・・・。

日本では売れているけど、海外では売れていないから。日本で据え置き機の初動が良くなる予定もないし、作った時点で再びセガの罪を増やすだけだ。

世界で通用しそうなタイトルも、もやはソニックくらいしかないけど、現時点ではWiiUなどで作っているようだし、いつかは出るだろうが、さてさて、というところ。それに、もう海外でもあまり期待されていない雰囲気を感じるんだよね。

バンダイナムコはどうでしょうか?

どうなんだろうね。次世代機でソフトを作っても、日本国内でしか売れないタイトルであれば、当面商売にならない。

仮にガンダムを出そうとしても、売れる数は本体の普及台数によってしまうため、あまり売れないだろう。となると、低品質のソフトしか出さなくいのがバンナム流で。そんなゲームはいらないよな。

海外向けゲームを持ってはいるけど、多くが対戦格闘ゲームで、それらは下火になっている。作ることは作るだろうが、ここで痛手をこうむる可能性もある。業務用からの移植だけであれば、業務用の方で収益化しているため、あまり問題にならないが。

後はパックマン。日本だとすでにパッとしないタイトルだけど、なぜか海外では神格視されているタイトルの一つで、このタイトルをうまく扱っていけば、といったところか。別に次世代機で高クオリティの見た目を追求しなくても良い点が、バンダイナムコらしいタイトルとして活躍できそうだし。

これくらいでしょうか?

後はコーエーテクモくらいだが、こちらはどうなんだろうね。

「無双」シリーズはそのまま表示数が増えるという形で移行していくだろうし、「ニンジャガイデン」シリーズも移行するのだろうが・・・。満足いくものが作れるのか、という根本的な問題がある。

他の中小は当面は出さないか、出してもPS3などと見た目も変化無いようなソフトのみだろう。

日本のメーカーはわかりましたが、海外ではどうなるのでしょうか?

海外もソフトの数を絞り込んでくる。

スポーツなどの定番系は安定して毎年出すが、それ以外となるとね。各有名タイトルのシリーズ物は出るものの、そうそう数があるわけでもなく。

また、Xbox360やPS3時代ではいろいろなメーカーが挑戦をしていたけど、そうした挑戦して倒れていった開発チームも多々あり、次にチャレンジが出来ない状態となっている。

このため、海外も日本同様、ソフト数が絞られてくる。

また、ジャンルの固定化も今まで以上に進む。売れるタイトルが限られてくるから。

それでも、海外だと多機種展開が主流のため、Xbox OneやPS4でも出すが、Xbox360やPS3でも出すなど、大きな失敗を回避するための施策は常に行っていくので、売れないからすぐに撤退というようなことは少ない。

最終的には次に移行しなければいけないんだしね。

確か、PS4の発表の際に、インディーに積極的に参加してもらうようなことを話していましたが、これはどうでしょうか。

それはそれでタイトル数増の要因となるが、果たしてどこまで貢献するかは未知数だ。そうしたところは、PS4だけにソフトを出すわけではなく、PS4で売れないと分かればスマートフォンなどのタブレット端末にも出していくだろうから。

そうなると、PS4のメリットは少なくなる。もちろん、無いよりあった方が良いだろうが、今現在のプレイステーションモバイルのように有るんだか無いんだかの状況を見ると、どうなんだろうという疑問符はつく。

そういえばプレイステーションモバイルというのがあったのですね。

ただ、インディーというのは日本でいう同人のような意味合いなのだが、日本だとこういったソフトを紹介する手段が乏しいものの、海外だと広まる可能性を秘めており。

なぜ、海外だと広がるのですか?

憶測でしかないけど、海外だとゲームメディアがまだしっかりしているからではないかと。マイナーなゲームでも広がっていく傾向にある。

日本のゲームメディアだと質が低く、良いゲームであっても伝えていく姿勢が無い。

これは最大手のファミ通を見れば一目瞭然で、お金を払わないところは満足に紹介しないわけだ。

日本だとネットでも隠れた名作を紹介するようなサイトを見かけず。あっても、そもそも見に行かないのかもしれない。レトロゲームの紹介は多めに感じるんだけどね。

ですが、同人ソフトを紹介しているサイトはありますし、閲覧している人は多いように感じますが。

さきほどインディーと同人を似たようなものと表現したけど、日本の同人ソフトはほかの版権を勝手に使ってソフトを作るのが一般的だ。なので、その版権目当てにソフトを買ったり、また、そうしたオタクユーザーを対象にしたサイトで見聞きすることはある。

海外でのインディーはオリジナルのゲームを作るところなので、まったく同じに捉えるわけにはいかない。日本で言うなら、タイプムーンと07th Expansionくらいじゃないかな、インディーとして成功した有名どころは。共に家庭用ゲーム機向けにもソフトが出ているから。

これらの話をまとめるとどうなるのでしょうか?

全体的にソフトの数は少なくなるし、また、他機種展開などによって、次世代機だからという魅力も限定される。Xbox OneとPS4とで言うならば、2機種共に出るタイトルも多くなることから、あまり大きな違いを見せられない。

下支えとなるインディーのタイトルもあるものの、PS4の売れ行きに勢いがなければソフトが売れずに、早い段階でスマートフォン等のタブレット端末に行ってしまう恐れもある。

安定志向のメーカーが増えている中、結局は既存のゲーム機と大した違いのないゲーム体験しか出来ないのではないかと思う。

満足にゲーム機本体が売れるまではソフトメーカーも慎重になるだろうから、まずはスポーツなど、長年データ変更商法でやっていけるタイトル中心に展開していくだろう。

WiiUに関しては『次世代ゲーム機出揃いから見た今後のゲーム業界Part3「WiiU」』でも述べたように、WiiUの本体の動き次第のため、まずは任天堂がソフトを揃えて本体を売っていき、その様子を見てソフトメーカーも動きを変えるかと。

ユーザーにとって、あまり良い流れにはならないと思うがどうだろうか。

次回は据え置きゲーム機3機種を見てどうなのかや、大まかなまとめに入る予定です。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:カプコン株主総会2013年
1つ新しい話題:ソニー株主総会2013年、PS4初プレイなど

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『次世代ゲーム機出揃いから見た今後のゲーム業界Part4「日本と海外のソフトメーカーの展開」』へのコメント

インディーズだすならPS3や360でもいいのではってことで現行機種の寿命もながくなりそう。

個人的にはサンドロットとフロムソフトウェアが次世代ゲーム機のソフトを出さないかなと期待しています

投稿者 : 匿名

独占ソフトの数は1~2年はあまり増えないと思いますが、
PS4やXbox One共にソフトの数は増えると思います。
マルチしやすい構成や物理メディアの互換がないのですから、
PS3や360で出すソフトのほとんどを次世代機にもマルチで出すでしょう。

メーカーがリスク回避をしようとした時に、
真っ先に除外されるのはWiiUになるんじゃないですかね?

投稿者 : 匿名

正確にはコナミというより小島プロダクションだね
あそこは日本のゲーム会社の中でも非常に珍しくWii時代も怠けずにひたすら技術力の向上に努めていましたら
今でもブランドに勢いがあり世界でも十二分に通用する能力があります

小島監督いわく
「ゲームはテクノロジー依存型メディアで、進化する事はあっても退化する事はない。」
「だから一度、技術の梯子から脚を離してしまうと、二度と梯子を上がることが出来なくなる。」
「少しでも目を離していると、時代は数段上に上がっているからである。」
「水平方向の広がりだけに目を奪われていると危うい事になる。」
との事ですが
まさに今の日本のゲームメーカーが直面する問題がコレです

日本のゲームメーカーの大半はWii時代に怠け
目先の利益に囚われ人気ブランドを傷付け小手先の方法でお金を手に入れそしてTVゲーム業界全体を衰退させてたおかげで
海外に突き放された技術力とゲーム市場の差により一層苦しめられることになるでしょう

それでも最近はサードも目が覚めたか少しはマシになってきましたし
この失敗に気付き少しは学んでいる事に期待します

投稿者 : 匿名

大手じゃないけどフロムはいけるだろ。

投稿者 : 匿名

日本のゲームメーカーには是非とも頑張ってほしい

投稿者 : 匿名

きみは中小メーカーが嫌いなんだね…呆れるよ

投稿者 : 匿名

日本の同人ゲームだと漫画やアニメのパロディが殆どのなのは確かだな。
それかノベル形式のアドベンチャーやRPGツクールを使ったゲームが多いな。
最近だとRPGツクールを使ったホラーアドベンチャーとかが多いな。

投稿者 : 匿名

次世代機で日本のソフトメーカーで唯一活躍できそうなのはカプコンぐらい
他の会社は資金的に技術的に販売力に置いて、次世代機専用ソフトを定期的に提供し続けるのはキツイでしょう
それに次ぐのがコナミ、スクエニあたりですが
コナミのサッカーは海外クラブのゲーム化ライセンス権が他社に握られてる為、売れるゲームを作るのは絶望的
結局、コナミはメタルギア、スクエニはFFぐらいの既存タイトルの続編しか出さないのでは
PS3時代ですら新規IPを作るってことをしなかった両社に期待はできないですし
残りのセガ、コーエー、バンナムが次世代機の性能をフルに使ったゲームを作れるとは思えない
現状、日本しか売れないソフトしか作ってないから
分かってない人は何で世界で売れるソフト作らなきゃダメなんだよと言うが
大作となると開発資金が高騰して海外でも売れるソフト作りしない限り赤字になるから
結局殆どの日本のメーカーは次世代機になってもPS3と同じレベルのゲーム止まりでしか作れず変わり映えしないでしょうね
つまり、次世代機はほぼ洋ゲー専用機と見た方がいい
(特に現状、ロンチタイトルみても言わずもがな)
PS3以上に海外ゲームが主流化し、日本のソフトメーカーは縮小するでしょう

投稿者 : 匿名

>インディーズだすならPS3や360でもいいのではってことで現行機種の寿命もながくなりそう。

正規の開発環境がない。公式がインディーズの開発を支援してるのは大きいよ>次世代機

投稿者 : 匿名

こんなところにまでカントクが現れて説教を始めたぞ

投稿者 : 匿名

インディーズメーカーが、GCDでマルチ展開したゲームの各ハード毎の収益の詳細を発表しています。それによると、Steam・PSN・PSVitaの収益が良かったそうです。タブレットでは競合相手が多いのと、仕様がバラバラなので、ソフトが作りにくいといった問題があるらしいですね。ソニーは支援の際、特別な条件を要求しないので(複数の開発者の証言)、最初からマルチ展開があるでしょう。ソニーの取り組みは、少なくとも、ゲームユーザーや開発者の貢献にはなるんじゃないでしょうか。
今後の展開では、F2Pゲームの増加について触れて欲しかったなぁ。
個人的に、新しいゲーム体験なんてものは期待していません。既存のゲームのロード時間が減ったりして遊びやすくなってくれればそれでいい。
あと、独占が良くて、マルチがダメといった声が多いのには違和感を感じます。特定のハードにこだわらないのであれば、マルチ展開がユーザーにとってありがたい事だと思うんたけどなぁ。

投稿者 : Hachi

出ている量だけを見ればオリジナルの同人の方が多いのですが、売れてるのは原作が別にあるものが多いでしょうね
一つだけ言っておきたいのは、作り手にとってそれが決してそれが一般的というわけではないです
簡単に言えば、目立たないというか、むしろパロディ物が目立つようなところにあるといった感じでしょうか
各ハードの故障情報などと同じで、それが少なくても多くの人が取り上げればそれが膨大な量に見えるというだけです

投稿者 : 匿名

小島の言ってることなんてただの妄言でしょ
あいつの目指すことやってるからゲーム業界がマニア向けになりすぎて客が離れてんだよ
実際に今のソフトメーカーを見てみろ、汎用エンジンでお手軽に作るだけじゃん
新しいことができるチャンスがあったのに似たようなゲームのグラフィックにだけこだわった
クゾゲーの山を築いただけで、PS2時代のマンネリからの脱却の道をwiiやDSが示したのに、
そこで掴んだゲームをしてこなかった人に向けたセールスができなかったのがソフトメーカーだよ
結局、客はスマホやタブレットや他の手軽な方にいく結果になり、ガチャなどの社外的な問題も抱えてる

投稿者 : 匿名