ソニー決算発表ゲーム部門解説、PS4を売るものの計画大幅未達、悪化するゲーム事業の内訳は

南無ソニ子。

新しい言い回しを・・・。

ソニーの決算が発表されたので、今回はその数字とともにいくつか取り上げていこうと思う。

ソニーのゲーム事業はどうでしたか？

PS4が世界的大ヒットでしたので、当然ゲーム事業は景気のいい数字が並ぶんですよね？

夢を見るは時間はおしまいだ。

夢って・・・。

ゲーム事業に関する数字をいくつか取り上げていきます。

これらの数字は2013年4月から2014年3月までの業績です。

まず、ゲーム事業の利益は81億円の赤字でした。

売上高は9792億円と、去年の7071億円より大きく伸びています。

理由としては、為替がプラスに働いたのと、PS4の発売で単価が高い商品が売れたのが影響しています。

このあたりに関しては、ゲーム機の立ち上げ時にはいろいろと費用が掛かるので致し方ないということで武士の情けをしておこう。

どんな表現ですか、それは・・・。

どちらかというと、次の数字の方が重要かもしれません。

ハードの販売台数も発表されていますが、据置型ハードウェアは1460万台でした。前年は1650万台です。PS4、PS3、PS2が含まれます。

一方、携帯型ハードウェアは410万台でした。前年は700万台です。PS Vita、PS Vita TV、PSPが含まれます。

この数字の意味が絶望的だってこと、わかるかね。

まったくわかりませんが・・・。

まず、世界的に売れたといわれているPS4があっても、据置型ハードはその前の年より大きく落ち込んでいるということ。

何より、コストが高くて利益が乏しいPS4が売れて、利益面での稼ぎ頭となるはずのPS3の売れ行きが大きく落ち込んでしまっているというところが問題だ。

携帯型ハードに関しては単に落ちていて、PS Vitaが世界的に売れていないことが明らかになったというだけなので、こちらは数字通りに判断してもらえたらと思う。

で、事前にソニー側が予想として出していた直近の数字は据置型ハードで1500万台、携帯型ハードで500万台だったものが、いずれも未達ということ。

PS4の数字は当初予定の500万台という数字から上乗せされて直近で700万台近くなっていたが、ソニーのゲーム事情として見ると、まったくもって良くない状況に陥っている。

ですが、それはこの期間の結果であって、PS4の販売が伸びている2014年4月以降は良い結果になるんですよね？

いや、そればっかりは何とも。

本体そのものの売れ行きだけでは十分な利益は出せないので、ソフトなりネットワーク関連でお金を使ってもらう必要がある。

このため、結局はどういったソフトがどれくらいの数、何本売れるか、とか、ネットワークサービスでどれくらい魅力を出せるのか、という問題が出てくる。

これがわからない限りは、今後は良くなると安易に言うことはできない。

見かけの数字と利益とは別物と思って見ていく必要がある。

このあたりは常日頃から取り上げている利益が大事、という話に直結するわけですね。

本来であれば踏ん張りどころであったPS3市場が急速に萎み、また、PS Vitaも世界的に大失敗となっているのが現状。

PS4だけが多少の奮闘をしたところで賄いきれるものでもない。

さらに数年後、となると話は別となるが、直近ではまだまだいい数字は出てこないのではなかろうか。

ソニー全体では今回の決算はどう見たらいいのでしょうか？

数字だけ見ると厳しいけど、これは以前から言われていたテレビ事業やパソコン事業などの影響が大きく。

このあたりの処理をし終えたので、今年以降はもうちょっとマシになる、と思いたい。

思うだけなんですね・・・。

ここ数年のような激動の数字にはならないと思うが。

ソニーがどうなるか、そしてゲーム事業がどうなるかは、今後も機会があれば取り上げていけたらと思う。

まずはPS4発売後の通期決算初報ということで、簡単に述べてみた。