まこなこ12周年記念:今後のゲーム業界展望Part2 Xbox One vs. PS4の2015年の動向
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今日はまこなこ12周年記念として今後のゲーム業界展望Part2をお届けします。
テーマはXbox OneとPS4の主に2015年に向けての動向についてです。
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前回は『まこなこ12周年記念:今後のゲーム業界展望Part1 PS4やXbox Oneなどの去年の読みはどうだったのか』をご覧ください。
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去年は価格差が大きいため、PS4が序盤は優勢になるのでは、という話をしました。
これから先1年はどうなっていくのでしょうか?
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Xbox Oneのキネクトを外したバージョンを発売したことにより、価格差はなくなった。
とはいえ、最初に勢いをつけ、周りに持っている人が多いとなると、多くの人は同じ値段であればPS4へ、という流れになる。
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価格が同じになった後も販売台数はPS4の方が大きく上回っていました。
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で、その状況を大きく変える自体がこのたび起きた。
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何が起きましたか?
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Xbox Oneの価格を期間限定ではあるが北米で下げてきている。
ここからは北米を基準に語っていく。日本人でもわかりやすいように1ドル100円で計算した額も取り上げる。
キネクト無しのバージョンで語っていくけど、本来は399米ドルであったものを349米ドルと50米ドル、日本円で5000円分もの値下げを行っている。
これだけでPS4との価格差が5000円分ある。
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ずいぶんお安くなりました。
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でも、これだけではインパクト不足で、さらに、特定のソフトに限るが、ソフト同梱版でも価格据え置きの349米ドルで販売している。
ソフト分を差し引いて考えると、すでに300米ドル、3万円を切った価格での販売がすでに行われているわけだ。
この価格に関しては、以前述べたように、すでに普及していくに十分な価格帯と言える。
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ですが、ソフトは固定なんですね。
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なので、必ずしもこれだけで十分な施策とは言えないが、かなり頑張っている方ではなかろうか。
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頑張っているのはわかりますが、それで売れているんですか?
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少なくとも本体の売れ行きは好調のように見える。
『ゲームソフト世界人気ランキング』で北米の動向を見ていたのだが、値下げがスタートとなった11月2日の前からXbox Oneの本体の売れ行きが上昇している。他のソフトが同梱されているパッケージが複数並ぶなどもしていたため、ユーザーのソフトの好みによって全体的に売れているのだろう。
この調子で行くのであれば、値下げが行われた北米市場に限ってはある程度の盛り返しは可能だろう。
単純にPS4との比較で、という意味もあるし、Xbox One単体として考えても盛り上がる要因にもなりそうだ。
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ですが、Xbox Oneが値下げをするのでしたらPS4も値下げをすればいいじゃないですか?
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実際はそうなんだけどね。
ソニーとしてはなかなかしたくないんだよ。
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何でですか・・・。
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会社が傾いているから・・・。
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・・・・・・。
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下手にマイクロソフトに対して価格競争で対抗しようとすると、ゲーム事業でまた利益が出せなくなる。
ただでさえ、他の事業で大きな損失を計上しているなか、安易に値下げ合戦でゲーム事業も思わしくありません、という結果を出すわけにはいかない。
なので、どうするのかは難しいところだ。
この難しさは、決算予想にも表れており。
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第2四半期決算まででゲーム事業は261億円の利益を出していますが、1年間では350億円の予想に留めています。第2四半期までの伸びと比べて利益が90億円しか上乗せされていない点が気になります。
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第2四半期までに自社ソフトの有力どころを発売したから、というのもあるのだが、もしかしたら値下げに踏み切ることも考慮した通期予想なのかもしれない。
その値下げがこの年末商戦に向けて行われるのか、年明けまでは様子を見て、来年2月辺りに値下げが行われるのか、時期は不明だけどね。
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来年からは日本でも注目タイトルがPS4で発売されますので、値下げのタイミングにも注目したいですね。
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ですが、Xbox Oneの値下げは北米だけなんですよね?
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なので、欧州では売れている気配はない。
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駄目じゃないですか・・・。
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こうして見ていると、ソニーも値下げ合戦はしたいと思わないのだが、マイクロソフトも必要以上の値下げ合戦はしたくないのではないかと。
今回の値下げも、一応期間限定として2015年1月3日までとしているし。
まあ、なし崩し的に349米ドルに固定となることも想定されるが。
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こうした流れで、最終的にはどうなるのでしょうか?
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当面は北米で同じくらいの普及台数に、欧州はPS4という結果に落ち着きそうだ。
Xbox360とPS3の時は北米で圧倒していたマイクロソフトだが、今回は初手のミスが大きく響き、まだまだ立ち直れないだろう。
その後どうなるかはソフト次第なので、今後のマイクロソフトのソフトラインナップがどうなるかで変わってくる。
この年末商戦も「Halo」が出るということで過去に楽しんだ人が興味を示したように、ちゃんと独自の新作を出していければ挽回も可能だ。
当面は今回のXbox Oneの値下げの結果待ちと、PS4がこの年末商戦に価格面で動くのかどうかに注目し、その後はその流れが続いて行くかと。
E3 2015で何か注目の最新作情報が出ない限りは、大きく動くこともない。
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この1年は様子見、ということですね。
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そういうことで。