ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2015年版、コロコロが妖怪ウォッチ効果でミリオン達成

毎年紹介しているゲームや漫画、アニメ雑誌の販売数の紹介をしたいと思います。

データは「マガジンデータ2016」を元にしています。

以前の情報に関しては『ゲーム・漫画・アニメ雑誌発行部数』をご覧ください。

では、いつも通り、印刷証明付発行部数と公称発行部数の違いを説明しましょう。

以前と同じ紹介文をお伝えします。

『「印刷証明付発行部数」というのは、実際に印刷した部数だ。逆に「公称発行部数」とは出版社が勝手に言っている数字で、実際に刷られた数でもないし、売れた数でもない。たいてい、実際に刷られた数の数倍の値を述べていたりするので、まったく信用にはならない数字だったりする。』

『印刷証明付発行部数の方が好ましいことは事実なのだが、これも実売ではない点には注意。広告効果を大きく見せるために、売れていなくても刷るだけ刷って、廃棄とかもあるから。印刷コストと広告費とのバランスを考えてのものなので、こうしたこともありうるということも伝えておこう。ただ、それでも公称発行部数よりかは無茶な数字は出てきにくいので、印刷証明付発行部数の方が参考になることは言うまでもない。』

これを前提として、数字を見ていきましょう。

では、ゲーム雑誌から見ていきましょう。カッコ内は昨年の数字です。集計の数字は2014年9月から2015年8月の数字になっています。千の位を四捨五入して記入しています。

「ファミ通 コネクト!オン」「アルカディア」の2冊は、すでに定期刊行をやめているため未掲載です。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
週刊ファミ通   30万(50万)
ファミ通DS+Wii 2万(3万)  
ファミ通コネクト!オン   未掲載(8万)
アルカディア   未掲載(4万)
コンプティーク   8万(10万)
B'sLOG   12万(12万)

週刊ファミ通が50万部から30万部と大幅減なのですが・・・。

とはいえ、これも公称発行部数だから。

よく言われていることとして、実際の発行部数と公称発行部数は3倍の差があるようなので、実際には10万部売れているかどうかじゃなかろうか。

ちなみに、今や多くの会社がKADOKAWAになっているけど、その多くが公称発行部数になっている。

如何に、KADOKAWAのアニメやゲーム部門が嘘八百の数字で商売しているかが窺える。

なぜ、ファミ通DS+Wiiだけ、印刷証明付き発行部数なのでしょう・・・。

これだけはよくわからん・・・。

続いて漫画雑誌を見ていきましょう。漫画雑誌はしっかりと印刷証明付発行部数を発表しているところが多いです。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
少年ジャンプ 245万(270万)  
少年マガジン 115万(126万)  
少年サンデー 39万(46万)  
少年チャンピオン   50万(50万)
少年エースA   10万(8万)
Vジャンプ 23万(25万)  
月刊コロコロコミック 101万(77万)  
月刊マガジン 56万(62万)  
ジャンプスクウェア 27万(29万)  
週刊ヤングジャンプ 58万(60万)  
週刊ヤングマガジン 45万(54万)  
ヤングアニマル 12万(13万)  
アフタヌーン 8万(9万)  
ガンダムエース   12万(12万)
ビッグコミックオリジナル 55万(61万)  
モーニング 26万(28万)  
なかよし 12万(14万)  
りぼん 20万(20万)  
ちゃお 53万(54万)  
LaLa 13万(14万)  
花とゆめ 14万(15万)  
BE LOVE 11万(12万)  
クッキー(Cookie) 6万(7万)  
Kiss 8万(8万)  
YOU 9万(9万)  

少年雑誌大手は軒並み落ちている。

元の数字が大きいので、割合的には他と変わらないかもしれないが。

少年サンデーがちょっとどうなんだ、というくらいの落ち込みだ。

それと、公称発行部数だが、KADOKAWAの「少年エースA」が2万増やしている。

言うまでもないが、信じるに値しない数字だ。

そうした中、月刊コロコロコミックスだけが数字を伸ばしていますね。

まさかの25万部ほど増えて、100万部突破とはすごい伸びです。

年間平均で100万冊ということは、年を通して安定して売れるようになっているということだ。

言うまでもないが、「妖怪ウォッチ」効果でもあるし、それ以外でも魅力的なコンテンツが出ているのだろう。

2年前は60万部だったから、妖怪ウォッチ後に40万部売れ行きを伸ばしているわけだ。

こうしたものを見ると、雑誌が落ち込んでいる云々より、コンテンツ不足によって雑誌低迷となっているのかな、と思う。

それと、子供向けなので、子供がスマホなどで漫画を見ることもないだろうから、他の雑誌と比べてデジタルマガジンに取られる割合が低いのかもしれない。

このあたりは、少女向けの雑誌の低下率の低さからも窺える。

あくまで、雑誌を印刷した部数の話なので、デジタルマガジンに注力していると、数字が落ち込む傾向にある。

なので、少年雑誌が落ちているという話をしたけど、デジタルマガジンに移行しているから落ちているのかもしれないと、付け加えておく。

最後にアニメ系雑誌です。声優系雑誌も含みます。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
Newtype (7万) 11万
アニメディア 5万(5万)  
アニメージュ 5万(6万)  
Megami MAGAZINE 3万(4万)  
月刊声優グランプリ 2万(2万)  
声優アニメディア 1万(2万)  

ここでもKADOKAWAの雑誌である「Newtype」が印刷証明付発行部数から公称発行部数に変わっている。

当然、本当に4万部増えているわけではないので、勘違いしないように。

どうですか、今年を振り返って?

ここ数年、毎年のように言っているけど、デジタルマガジンが普及するにつれ、仮に同じ部数分読まれていたとしても、印刷証明付発行部数は落ちていくということは理解いただけたらと思う。

なので、あくまで紙として市場に出回るのがいくつであるか、という目安でしかない。

もし、将来的に、デジタルマガジンも含めた数字の公表があれば、データとしてより価値が出てくると思うのだが、どうだろうか。

そうしたことをする動きが出版業界全体から出ることを望む。

とはいえ、かなり重要なデータになると思うので、そうそうスムーズにいかないだろうけどね。

印刷証明付発行部数を公開する出版社が増えたのと同じく、デジタルマガジンのダウンロード数の公開も進むと良いですね。

余談だが、車の雑誌で「痛G 痛車グラフィックス」なんて雑誌もあるんだね。

公称発行部数だが4万部となっている。

マイナーな割には大きい数字で・・・。

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『ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2015年版、コロコロが妖怪ウォッチ効果でミリオン達成』へのコメント

印刷証明付発行部数も返品数が含まれていないので、信用は出来ません。
雑誌の返品率は平均で約40%。コロコロが100万部の証明付発行部数ということは、
実売は約60万部ですかね。妖怪ウォッチも昨年末〜今年の夏までがピークだったので、
来年はコロコロも部数を減らしてくると思います。

投稿者 : 匿名

私はジャンプ・マガジン・SQ・月マガ
は電子版に完全移行しました。

サンデーはコンビニで見かけないことも増えてきたし、
電子版出してくれるとありがたいんだが。

投稿者 : 匿名

芸文社!?聞き慣れねえ(痛車グラフィックスの出版元)

投稿者 : 匿名

サンデーは迷走の果て、ゲッサンを軌道に乗せた編集長を迎えて膿を出して再出発……って感じみたいですねー、現状は
今までの負債も大きいですが、それなりの期待はしたいです

投稿者 : 匿名

電子書籍になっても結局は雑誌orコミック買っちまうんだよな
紙派の俺としては

投稿者 : 匿名

芸文社といえばネオジオフリーク

投稿者 : 匿名

去年、一昨年、その前とこの記事のみコメントしている者です。
今年異動があり、書籍を扱う部門になりましたので、余計に面白く見させてもらいました。
また来年も掲載宜しくお願いします。

投稿者 : 匿名

何でKADOKAWA印刷証明付発行部数止めたんだ...?

投稿者 : 匿名