DQ11(ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて) PS4版、評価レビュー、ネタばれ無し

DQ11をある程度プレイし終えたので、ここいらで評価レビューとでも行こうと思う。

DQ11、正式名称は「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」ですね。

2017年7月28日にPS4とニンテンドー3DSの2機種で発売されました。

内容はストーリー面は同じものの、描写が異なっている他、ニンテンドー3DSでなければ楽しめないコンテンツなどもあります。

今回はPS4版のレビューなのですよね?

PS4版。

なので、遊べていないコンテンツがあること前提で捉えていただきたい。

もっとも、PS4版でも、すべてのコンテンツを堪能したわけではなく、主にストーリーを進めていく過程で楽しめる要素中心と考えていただきたい。

ミニゲーム等は必要以上には触れていない。

プレイしてみて、どうでしたか?

ゲーム性の部分で言うならば、DQ10をプレイしていればなんら目新しい要素もないゲームとなっている。

多くの要素がDQ10で導入されたものであるため、改めてDQ11だからと語ることもない。

とはいえ、DQ10をやっていないプレイヤーからすれば、DQ11で初めてそうした要素に触れることになり、結果としてその部分が新鮮であったり、魅力的であったり、利便性が増していたりと、いろいろと感じ取れることがあるだろう。

ただ、DQ10をやっていると、それらはすでに経験済みのため、特段語ることもなくなってしまう。

そうした要素は具体的にどういったところでしょうか?

利便性の面では案内表示とかがあげられる。

次にどこに行けばいいのかわかりやすいマークがついていたり、会話するべきキャラクターが表示されたりするので、これでストーリーを進める上で迷うことが少ないという特徴がある。

新たな要素で言うならば、鍛冶もある。これもDQ10の合成で出てきた要素のため、特筆すべきものがない。とはいえ、DQ11で初めて触れた人であれば、このミニゲームでできるアイテム作りやアイテム集めなどを楽しめるのかもしれない。

ストーリーの表現が描写的なのも、DQ10でも十分描写的だったため、あまり変わり映えはない。

いろいろ、細かいところも含めて挙げていけるところはあるけど、DQ10のみに限らず、過去のシリーズから流用している要素も多く、ではDQ11で何が加わったの、と尋ねられると、いまいちピンと来るものがない。

もっとも、この辺りはDQシリーズファンであれば、細かい要素をあげつらうことができるかもしれないが、気楽にプレイしてきた分にはさっぱりだ。

では、DQ11は良くないということですか?

いや、そうじゃない。

単に目新しさがないだけであって、DQ11自体が魅力がないとか、そういうことを言っているわけではない。

良いところを次回作にしっかりと活かしているという捉え方もできるし、DQ10をやっていないのであれば、これほど新鮮に映るものもないかもしれない。

結局は、プレイヤーのゲーム歴に寄ってしまう。

良い部分を残しつつ、新作が出てきたわけですね。

なので、楽しめるか、と言われれば、DQシリーズを今まで楽しいと感じた人であれば、楽しめるのではなかろうか。

何か問題点等はなかったのでしょうか?

ゲーム性にかかわることなのだが、敵を気楽に回避できることにより、マップでの移動が作業にしかならなくなっているんだよね。

過去のシリーズとかだと、敵をよけることができなかったため、敵と戦いながら目的地を目指す、という流れがあった。

それにより、目的地に着くまでにある程度適正レベルまで上がって、そこでのボス戦に挑めたりしたのだが、今作ではほとんどの敵を回避できるため、マップ上ではただ単に敵を避けつつ先を目指し、ボス戦で苦労するのでレベル上げをしなければいけないという状況が生まれる。

このレベル上げをしなければいけない状況、というのが問題で、これは作業をさせられる感覚を与えてしまうため、好ましくないんだよね。

先に進みつつレベルを上げる、という状況を作れば、先に向かうという目的と、敵と出会っても経験値が稼げるからいいや、という2つの目的があり、片方が面倒に感じてももう片方の目的によって、そこまで苦にならない。

しかし、そうした目的の多様化をせずに、一つの目的のみに注力するような状況を作ってしまうと、別の行動をしなければいけない状況が生まれたときにストレスを感じてしまう。

まさに、この敵を避けて移動することができることが、このストレスを与えるゲーム性に繋がってしまうわけだ。

DQ10の話を過去にした際にも、そうした話が出てきましたね。

ある意味、DQ10の悪い部分をそのまま流用してしまった感じだ。

敵を回避できるのはある程度なら良いのだが、敵に見つかって追いかけられても移動速度が同じだから逃げ切れるとか、敵が通路を塞ぐように立ちはだかっているにもかかわらず、その脇から敵に当たらずに通り抜けられるとかは、あまりにもお粗末。

こうしたことをした背景には、敵とぶつかって戦闘をするとプレイ時間が延びすぎるとか、面倒だ、という考えがあったのかもしれないが、それならば、せいすいやトヘロスなどの効果で、敵よりレベルが高ければ接しても戦闘を回避できる、という方向に持って行った方がよかったのではなかろうか。

あまりにも道中の敵が置物になっていて、敵を倒しながら先に進んでいくという戦っている感じや成長する感じがなく、淡々とストーリーを進めるだけになってしまって残念。

いろいろな敵がいるにも関わらず、道中で一度も戦ったことの無い敵ばかりになってしまっている。

3DS版はプレイしていないけど、3DS版の2Dモードだと、敵からマップ上で逃げ回ることはできないため、案外ゲーム性という観点からみると、3DS版の2Dモードが一番楽しめるかもしれない。

機種による違いがゲーム性にも現れているのですね。

あと、PS4版は表示が描写的であるため、それが仇となって移動距離等が長くなってしまっているようにも感じられる。

描写的になると、移動距離を長くしないと規模感が表しにくくなる。主人公の身長などを見て、周囲の構造物の大きさ等を把握することになるから。

結果として移動時間が増え、無駄に移動している時間が増してしまう。

これが先の戦闘をせずに移動だけと相まって、辛く感じた。

3DSがどうなっているのかは知らないが、この辺り、PS4で描写的になったからこその問題として述べておきたい。

これまでの話を聞きますと、PS4版よりニンテンドー3DS版の方がよいように聞こえますが、そうなのでしょうか?

それは一概に言えない。

ゲーム性、という観点で考えるのであれば、たぶんニンテンドー3DS版の方がよいのではないかと推察できる。

とはいえ、ドラゴンクエストシリーズの一つの目玉であるストーリー性を考えると、やはり描写的に表現されている方がよいと感じる人もいるだろう。

ニンテンドー3DS版はたぶんコミカルに表現されていると思うのだが、PS4版はストーリー面に関して言えば、描写的であるがゆえに、より世界観や状況が分かりやすく表現がされている。この点はPS4版が優れているところだろう。

ドラゴンクエストに何を求めるかは人それぞれだが、物語を求めるのであれば、見てわかりやすいPS4版の方がよいと思う。

ある意味、PS4は映画で、3DSは小説といったところか。

ストーリー自体はどうでしたか?

ストーリーは人それぞれ好みもあるだろうから、あまりああだこうだといっても始まらない。

PS4で描写的になったことが、ストーリー面でプラスに働いていることもあるので、昔のDQシリーズよりかはストーリーが頭に入りやすいし、記憶に残りやすくなっている。

まあ、DQシリーズの特に1作目から3作目までを楽しいと思ってプレイした人であれば、やっても良いのではなかろうか。

他に何かありますか?

あまり細かいことを述べていってもキリがないけど・・・。

なんか、状態異常にかかりやすくなっていないか、という気がする。

プレイしていたら、主人公がやたらと状態異常にかかってイライラさせられたのだが。

それを防ぐためのアクセサリーを作ろうにも、アイテム集めが面倒で、そんなことをするくらいならとっととレベルを上げてクリアしてしまった方が早いだろうし。

鍛冶システム、導入したのはいいけど、状態異常に対する耐性を鍛冶に依存している部分が大きいため、逆に厄介な存在になっているように感じた。

必要な素材を集めるにしても、どの敵が落とすのか、とか、その敵がどこにいるのか、とか、どこで拾えるのか、とか知らなければいけない情報も多く。

ネットで攻略サイトを見るか、ゲーム中で一度手に入れたアイテムであればどこで入手可能かを調べなければならず、あまりにも煩雑な内容だった。

これならば、アイテムを作ることに注力するのではなく、アイテムを鍛えることだけに特化した方がよかったのでは。それこそ、DQ10での鍛冶ではなく、ツボやランプのように。

過去作がどれくらいだったかは知らないけど、アイテム数が増えて把握が難しいだけのややこしいシステム、という印象しかない。

そうした収集要素を楽しい、と感じる人もいますので、判断が難しいところですね。

と、こんなところかな。

正直、発売直前まで、DQ11をやる予定はなかったのだが、実際にやってみて、やってよかったと思っている。

特に昔からシリーズをやってきた人や、途中のシリーズはやっていないけど、初期のシリーズはやってきた、という人は、ストーリー面を楽しむ形でプレイしてみるのも良いだろう。

PS4版と3DS版、どちらが良いかとは、3DS版を実際にプレイしていないので何とも言えないが、見た目重視であるならPS4版でよいのではなかろうか。

それに、連動要素があり、PS4である程度進めた部分を引き継ぐこともできるので、最初にストーリーをPS4で終わらせ、その後、3DS版にデータを映して3DS版でしか楽しめない要素を楽しむ、という遊び方もできる。

そこまでガッツリ遊びたいと思うかどうかは人それぞれだけど、そうした方法もとれるので、ストーリーを進めて物語を楽しみたいのであれば、最初にPS4版をやるのがよいかと。

と、こんな感じでDQ11の評価レビューを終える。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:コメントで見るこの12年間のゲーム関連のネットの推移とコメント原則受付不可に
1つ新しい話題:DQ11をゲーム実況した結果、どうなったのか、途中でルール変更したらいかん!

『DQ11(ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて) PS4版、評価レビュー、ネタばれ無し』へのトラックバック

トラックバックURL: https://www.makonako.com/mt/mt-tb.cgi/5193