戦場のヴァルキュリア4 評価レビュー、可能性は感じた

「戦場のヴァルキュリア4」をエンディングまでプレイしたので、ざっくりと評価レビューでもしていこうかと思う。

メインのストーリーと、直近に発売されたダウンロードコンテンツの第1弾をプレイしている。

プレイ時間は40時間程度。

音声等は一部、スキップしていったので、それらをゆっくりと聞いていると、もっとかかったかもしれない。

前作「戦場のヴァルキュリア」については2015年10月11日『戦場のヴァルキュリア レビュー』で取り上げましたね。

発売して数年後のプレイでしたが、その時は可能性だけは感じた、という評価でした。

今回の「戦場のヴァルキュリア4」の評価はどうですか?

可能性だけは感じた。可能性だけは・・・。

前回と同じ評価じゃないですか・・・。

では、その可能性に関して、具体的に取り上げましょう。

前作、ここでいう前作は1作目のことなのだが、前作も十分楽しめるゲームであった。

また、今作も十分楽しめるゲームである。

じゃあ、いいゲームじゃないですか。

基本的な内容は前作を踏襲しているし、そもそも、前作が十分ゲームシステムの面では完成されたものだったので、それだけでも楽しめるんだよね。

なので、前作を楽しんできた人は、買ってプレイしてみてはどうか。

また、パッと見て、描写等に興味がある人も、体験版をプレイして最終的に購入するかどうか、決めると良いだろう。

ゲーム自体はシミュレーションゲームに多少の育成要素が加わっているので、シミュレーションが苦手だとちょっと厳しく感じるかもしれないが、育成していけば何とかクリアできると思われる。

ストーリー上で育てられる他、別途戦って経験値や資金などを手に入れられるので、それで強くしていく感じだ。

この辺り、普通にゲームをプレイしてきた人であれば、違和感なく楽しめるだろう。

問題ないような話ですが、なぜ、それが可能性だけは感じた、という評価になるのですか?

やはり、細かいところが行き届いていないというか、何というか。

ゲームの作りが、まだまだ古い考えを引きずっていないか、という気になった。

前作の可能性を感じた、というのは、ゲーム性は良いものの、それ以外の部分でストレスとテンポの悪さがある、という評価だった。

今作、その一部は改善されたけど、まだまだ改善しきれていない部分が多く、そうした面でのもったいなさが目立った。

それは具体的にはどういったところでしょうか?

ここからの話は前作と比較して、という前提の元で話す。

まずはストレスの部分を述べておこう。

これは一部は改善された要素だったりもする。

前作で一番ストレスを感じたのは、見た目、通れると思っているところが通れない、ということが多かったんだよね。

だが、今作だと、そういう場所がかなり少なくなっているように感じた。

なので、移動中にここが通れないのか、というようなストレスは軽減されている。

とはいえ、最後のシナリオに進むにつれ、そういった場面が出てきているようにも感じたが。

この辺りは良くなった点として評価したい。

それはそれは。

次にテンポの面だけど、敵の行動ターン中に行動速度が速くなる、という設定ができるようになったのはプラスの点だろう。

いいことだらけじゃないですか。

だけど、それ以外にテンポの悪いところも目立つ。

特に、育成や武器等の開発画面で、いちいちキャラクター等がしゃべって、それを何か行動するたびに聞かされるのが辛かった。

1回だけ、とかならわかるが、何かやるたびにどうでもいいセリフをその都度聞かされる。

これによって、開発や育成の画面に行くのすら嫌気がさす。

育成や開発の要素はゲーム中に頻繁に訪れる要素なのだが、そうしたところにどうでもいい会話をその都度入れてくることで、テンポが悪く感じられる要因になっている。

とはいえ、これらの会話などをしている段階で別途読み込みとかしている、となれば話は別だけどね。

他の人のプレイ動画とか見ていても、あの部分は多くの人が急いでスキップしているような状況だった。

つまり、多くの人がストレスやテンポの悪さを感じているわけだ。

そうしたものを入れている点は好ましくないだろう。

それ以外は何かありましたか?

後は、敵の行動速度が速くなれるのであれば、味方も行動速度が速くなる仕組みが欲しかった。

移動とか、やはり無駄に時間がかかるので。

後は、行動終了時の動作でワンクッション時間を取れれるのも無駄な時間が積み重なって厳しい。

特に擲弾兵は行動後の動作に時間がかかるので、そうした積み重ねが辛く感じた。

この行動終了時の動作中にも敵に狙われてダメージを受けるとかのゲーム性に絡む部分もあるので何とも言えないが、敵から狙われていないのであれば、そうした動作をスキップするような仕組みが欲しかった。

こうしたものは大したことの無いように感じるかもしれないが、いずれも積み重なってどんどんストレスやテンポの悪さに繋がっていくので、何らかの対応が欲しいところ。

ストレスやテンポについてはわかりましたが、それ以外はどうですか?

今の話に出てきた新しい兵科の擲弾兵も気になるところではありますが?

擲弾兵は強すぎるかな。

特に、武装の持ち替えで対戦車用としても活躍できるので、対戦車兵の役割を完全に奪うことが出来る。

とあるシナリオで、敵の場所に乗り込んで、攻撃しよう、というようなものがあるのだが、それも擲弾兵で乗り込まずに倒せるとか、そうした状況も生まれてしまったし。

せっかくの仕組みを擲弾兵が仕組みを無視して対応できるという結果が生まれてしまった。

なので、今作は擲弾兵無双状態になってしまっていて、他の兵科の活躍が制限されているように感じる。

他の兵科も活用できるのだが、特に対戦車兵の上位バージョンのようになってしまって、対戦車兵の活躍の場が大きく減ってしまっているのが残念。

あとは、放物線を描いて攻撃出来ることから、敵の位置さえ発見してしまえば安全な場所からいくらでも攻撃できるので、他の兵科を動かす必要性が減っている。

そうしてたくさん使う機会の多い擲弾兵だけど、動作のテンポの悪さがあるため、逆にそこにストレスを感じるという状況になってしまっていた。

ちょっと無味乾燥なゲーム展開になりがちなのが残念。

他は何かありますか?

ゲーム中に問題が改善されているのに、他の場所ではよくない状態で残されていた点も気になった。

クリア条件を達成した後、再び敵が現れる、という状況があるのだが、一部のシナリオでは、キャラクターを動かすポイントが増える、という対応をされていたんだよね。

これによって、予期せぬ敵の増援や、展開の変化にも一定の対応ができるようになっていた。

だが、後半のシナリオに行くと、クリア条件を達成して次の条件が出るような際に、ポイントが増えないようになっており。

これにより、突然現れた敵に倒されてしまう、という状況になった。

これの何がダメかと言うと、繰り返しプレイを強要される点。

自らの行動で対応できる問題ではなく、一度プレイして状況を把握しないとクリアが難しくなるという点。

シミュレーションゲームの面白さって、与えられた状況をどのように切り抜けるかが面白いのであって、その切り抜けがほぼ出来ないような状況に持っていかれたら、どうにもなるまい。

俗に言う覚えゲーになってしまっている。

覚えゲーも、リトライが容易なゲームであればそれもまた良いのだが、1つのマップクリアに1時間以上かかるようなことも多いゲームで、なおかつ、途中セーブもできないゲームでやられると、ストレスにしかならない。

それに、状況がわかると事前にその状況に合わせて行動できるので、白けたゲームプレイとなってしまう。

ゲーム中に一つの解決手段を提示できていたにも関わらず、別のシナリオではそうなっていないところが、いろいろと惜しいと感じてしまう。

良い対応がすべてにされていたわけではないということですね。

後は、条件の提示方法が一部で問題があったという程度か。

最後の方のシナリオでとある場所に到着した段階で情報を出していればいいものの、なぜかさらに先に進まないと情報が出ず、結局、その場所に到着したキャラクターが全滅した、ということもあったので。

他には、ネタバレになるから具体的には言わないけど、とあるマップで随伴者連れていく必要あったか、という点か。

あそこは本当にストレス以外の何物でもなかった。

これによって、事前にサブシナリオを楽しんでいないのであれば、それがクリア前に楽しめない状況が生まれてしまったし、実際、これで白けてサブシナリオはプレイしないことにした。

クリア後に云々なんて無粋なことだしね。

普通のプレイヤーはクリアして一服になるのだから。

と、これくらいか。

これらを総合してどういう評価になるでしょうか?

最初にも言ったけど、遊べることは遊べるよ。

十分楽しめる。

ダメなところもいろいろと述べたけど、遊べていること前提だから。

ちょっと最近の他のゲームの事情はよく分からないけど、ひと昔前であれば、この手の問題が多々あるゲームが多かったので、ある意味、古臭いゲームと言えるけどね。

だからこそ、前作から改善されてよりよくなることを期待していたのだが、まだまだかな、というのが正直な感想。

なので、前作もそうだし、今作もそうだが、可能性は感じた、という同じ評価になってしまう。

一部は改善されたので、もし次回作があるのならば、また問題点を改善してもらいたいと思う。

もう一度言うけど、遊べることは遊べるので、購入を迷っている人は、体験版をプレイして、自らに合うかどうか試してみてはどうだろうか。

楽しめることは楽しめるわけですね。

今回はちゃんとクリアしたしね。

そうですか・・・。

ちなみに、今回のプレイは女性キャラ制限で、なおかつ戦車とかも縛ったり、オーダーという仕組みも使わずにプレイした。

それでもクリアが出来たので、難易度はかなり低いゲームになっている。

この辺りはシミュレーション初心者や新規向けに難易度を落としたのかな、と思う。

なので、この手のジャンルが苦手な人も触ってみては。

ここからは追記です。

途中セーブはできるとのコメントをいただきました。

『即行動終了はタッチパネルで出来ますし、作戦中のセーブも可能なので少しはストレス軽減になるかと...』(コメントより)

ああ、そうなんだ。まったく気が付かなかった。

指摘、助かります。

いずれにしろ、シミュレーションゲームでセーブ&ロードをさせること自体、ゲームとしては問題なので、本質は変わらんけど。

あと、コメントのもう一つの部分は、こちらの述べている内容とは異なる指摘なので、今回のこちらで挙げている内容とはまた別。

今回取り上げた内容の行動終了時の動作でワンクッションの部分は、行動終了させた後のキャラクターの動作の話なので。

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『戦場のヴァルキュリア4 評価レビュー、可能性は感じた』へのコメント

即行動終了はタッチパネルで出来ますし、作戦中のセーブも可能なので少しはストレス軽減になるかと…

投稿者 : 匿名