スクウェアエニックス 株主総会 2018年

スクウェアエニックスの株主総会があったので行ってきた。

6月22日の10時からスタートですね。場所は新宿のハイアットリージェンシー東京です。

今年はどうでしたか?

開始の段階では200名ほど。昨年と変わらない数字だ。その後も結構人が来ていたけど、人数は確認しておらず。

お土産だけもらって帰る人も早い段階で何名も見かけた。

スクウェアエニックスの株主総会は総会とIRカンファレンスの2部構成になっている。途中休憩をはさむ。

面白かったのが、よく、写真撮影等禁止の案内が出るのだが、そこにライブ配信禁止も追加されていた。去年はたぶん、書いてなかったはず。誰かやっていた人がいたのだろうか。

先に株主総会から。

最初にスライドと共に業績報告を行い、議案の説明等が終わった後に質疑応答となる。

スライドの中で気になったのは2019年3月期はオンラインゲームの拡張ディスクは無いというくらいか。2年ペースで出すようなことを言っていたので、その通りであるならば、さらに次の年となるのだろう。

デジタル書籍の販売が25%近くになっていたのも印象的。電子書籍の勢いがこれでわかる。

他には、ブロックチェーンを著作権の管理に利用できないか、というような話もしていた。

36分後に質疑応答がスタートとなる。

正直、何を語っているのか聞き取りづらい部分が多いのと、質問も面白みのある質問も少なかったので、気になったもののみ取り上げる。

株主「取締役選任について、人数が少なくなっているのはどういう理由か。」

松田「監査等委員会設置会社にすることで、社外取締役を中心とした編成にした。」

株主「ドラゴンクエストヒーローズ2やDQ11など、Nintendo Switchに移植するにあたって追加要素があるが、そうしたことをする効果は。」

松田「プラットフォームに適したサービスにするように検討している。」

株主「アミューズメント事業について。他社のIPのライセンスを借りてやってはどうか。」

松田「なるべく新しいチャレンジをやっていく。星と翼のパラドクスのような振り切ったゲームを作ろうということで挑戦した。人気IPを借りることはないわけではないが、できれば新しいチャレンジをやっていきたい。」

株主「パッケージとダウンロード販売の比率について。日本だけ根付いていないが対策は?」

松田「日本でもかなり多数のお客さんがダウンロードで購入している。一度ダウンロードで買うと便利なので次もダウンロードで買っていただいている。

販売サイトの改修を行ったり、アプリ化の開発をしている。」

株主「株価の業績修正について、どういうタイミングで出されるのか。e-sportsについて。」

松田「東証のルールに従ってしている。上方修正の基準に引っかかるときに修正する。ゲームビジネスは大型の発売タイミングによって、競合タイトルも含めてどこに出すかが大きな影響がある。そうした情報が出た段階で、これらを踏まえて精査し、修正する。

e-sportsは今、ムーブとして大きい。e-sportsのためにというより、コミュニティが大きく盛り上がるようなゲーム作りをしている。e-sportsのために何かしているわけではない。

ゲームをプレイしている人のスーパープレイを見る、ということも大きな楽しみになる。見栄えのいい絵、コミュニティで盛り上がるゲームを提供して結果として楽しまれるのであれば。」

以上でしょうか?

いくつかの質問は省いている。大まかに言って、カジノ法案絡みや男性しか取締役にいないのはどうかとか、どうでもいい話ばかりなので。

質問がどうでもいい、というのもあるけど、回答も当たり障りがないので、省いている。

10時59分と23分程度で質疑応答が終了し、11時2分に株主総会が終了。

そして、エニックス時代から長く経営にかかわってきた本多圭司氏が今回をもって退くため、最後の挨拶を行った。

主な内容は次の通り。

本多圭司「30年強、スクウェアエニックスで仕事をしてきた。業界の勃興成長と、市場の拡大とアメリカや中国でも仕事をさせてもらいましたし、スクウェアと合併、タイトーの買収など、充実した人生だったなと。ものすごく幸運だったと思っている。

幸運と言えば、株主総会でも収益などのことだけでなく、コンテンツが好きな方々が株主になっていただいている。こうした環境で20年取締役をやってこれたのは幸せだったと思います。」

もう一人、フェイリップ・ティム・ロジャーズも退任するのだが、こちらは欧米で引き続き働くので、割愛しておく。

株主総会は以上ですね。

話の中で気になったことなどはIRカンファレンスとセットで述べるので、後程。

続いて30分ほど休憩があり、11時30分からIRカンファレンス。

最初の20分はE3で公開された映像を流していて、全部英語だったりした。

で、11時52分から質疑応答となる。経営的なこと以外でも質問可能となっている。

株主「MMOタイトルのスマホタイトル化について。他社の動向や既存のタイトルと食い合わないか。」

松田「去年一昨年から盛り上がっており、新しいトレンドだとみている。いろいろと水面下で計画している。

食い合うかは、両立すると思っている。新しいプレイヤーが入ってくるので非常に有望。」

株主「FF7リメイクについて。発表から3年たっているが進捗状況をパーセンテージで。全体のマイルストーン、何年度に発売するのかなど。」

橋本「一部報道にもあるように、開発体制も見直し、着々と内部で作っている。パーセントは計算できないが、順調にいっているのでご安心を。

一作目をやってから全体のスケジュール感が出るので、少々お時間をいただきたい。」

株主「DQ11の海外版はフルボイス、フルオーケストラだが、ロトつながりがあったので、1から3のHDリメイクの計画はあるのか。」

三宅「やりたいですよね。

11を作って思ったが、HDのフルゲームを作るのはなかなか大変。そのリソースをどこに集中させるか。堀井さんと話す中で、リメイクはやりたいよねと4・5年前から出ている。本当はやりたいが、12を作った方がいいじゃないですか。

と、いうのもあり、一番適切なタイミングでできればと思うが、今のところ具体的な予定はない。」

株主「電車でGOについて。値段設定が高い。特定の人が何回もやっている。ふらっと来てやろうかな、というゲームではないと思える。」

山田「課題は認識している。見直しも含めて検討に入る。専門的すぎて初心者が入りにくいという声もいただいている。」

株主「シアトリズムを遊んでいるが、最近は筐体の撤去が多い。台を増やしたり減らしたりは誰が決めているのか。」

山田「商品を出すときはメーカーとしてマーケティングするが、マーケットに出た後はお客様に人気があれば、ゲームセンター側はキープするし、無くなれば売り上げが高い機械に交換する。お好きなゲームを一生懸命やっていただくと、ゲームセンター側も交換できないなと思う。需要と供給の関係。

自分の筐体を多く現場に置いておきたいので、イベントなどを行い、サポートを行っている。」

株主「日本未発売のFF15の書籍、アートブック、コンプリートガイドの発売はしないのか。」

橋本「要望が高まったら出版と検討したい。」

株主「スクウェアエニックスアカウントについて。決済機能以外にも、ユーザーとタイトルを結びつけるキーとして使ってはどうか。タイトーの店舗で獲得したポイントをFFで使用したりとかで、タイトルへの接触を高めてはどうか。」

松田「メンバーシップは重要だと考えている。日本、欧米も含め、取り組みをやっている。デジタルの販売と絡め、エンゲージメントを重視し、サイトの見直しなどをしていく。欧米でもやっている。」

フィル「欧米でもフォーカスしている。デジタルのエコシステムをどのように作ればいいか考えている。特定のアクティビティに対してどのような報酬を与えるのか、メンバーシップの価値をプロモーションするのかフォーカスしている。」

松田「日本のみならず、グローバルで各パブリッシャーもいろんな形で取り組みをやっている。これからも注力していかなければならない。」

株主「ソーシャルゲーム、1年未満で終了したり、サーバーがダウンする、コアプログラマーチームの集団退職で3年で終了するなど、大型タイトルは好調でも新規が非常に弱いのではないか。

パチスロ絡みに関して。あまり売れていないが、これだと宣伝効果が無いのではないか。ちゃんと作るところまで見ていくべきではないか。」

松田「スマホは前年度、新規が芳しくなかった。体制の見直しに着手している。

パチスロへの版権は、限定的にやっている。ヒットするものとしないものもある。広告宣伝目的ではない。プランニングしてチームの方で進めている。」

株主「ニーアオートマター300万本は大変うれしいニュース。ドラッグオンドラグーンのシリーズが好きで3が大変爆死をして、できればあちらの続編を出してほしい。プランはあるのか。」

三宅「ドラッグオンドラグーンはヨコオさんと相談してみます。」

株主「堀井雄二さんは64歳で、すぎやまこういちさんは80代で大丈夫かな、という気がしている。5年10年先、どのようにドラゴンクエストを見据えているのか。」

三宅「堀井さんもすぎやま先生も元気です。近年、どんどん元気になられて仕事も変わらずやっていただいている。すぎやま先生も冗談で次が最後かな次が最後かな、と言いつつ、ずっとやっている。

ドラゴンクエストは堀井さん、すぎやま先生、鳥山先生のお三方と作っていくのが大事だと思っている。そのあとのことは考えているが、考えないようにしている。

ユーザーも会社も、堀井さんもすぎやま先生もドラゴンクエストをずっと続けていってほしいとおっしゃっているし、続けていくものと考えている。

その時の体制は考えています。ただ、まだ考えていないということにしています。」

株主「ダウンロードは日本では高い。デメリットが日本では大きいと思うが。」

松田「パッケージで売るのをやめたわけではない。ボックスを好まれるお客様もいるし、ダウンロードで購入したいと思う方もいる。両方とも提供している。

価格面は営業政策として総合的に決めている。」

株主「キングダムハーツ3をワールドワイドで宣伝するための提案。FFがユニバーサルスタジオジャパンでコラボしたが、KHの宣伝として東京の大型のテーマパークや世界のテーマパークで活動してはどうか。今のままだとファンしか買わないのではないか。東京のテーマパークで新型のアトラクションでキングダムハーツを入れられないのか。」

橋本「夢として、日本人のクリエイターが創造するのが世界のディズニーランドで遊べたらいいなという夢はある。ディズニーさんには多くのコンテンツがあり、その中でゲームを中心には。コツコツとお話をしていきたい。ディズニーさんと繋がったシチュエーションで何かやれたらいいなと思う。

ディズニーさんのファンイベントには出展させていただいている。」

株主「ドラゴンクエストヒーローズやビルダーズをNintendo Switchに移植するが、ちょいのせの効果と影響。PS4でダウンロードコンテンツで出すかどうか。DQ11でやる予定があるか。」

三宅「ドラゴンクエストがシリーズの中でそのままの移植はドラゴンクエストヒーローズやビルダーズが初めて。今まではかなり中身を変えてリメイクしてきた。

PS4が先行して、そのあとにNintendo Switchが出るのはハードの発売がずれていたのと、PS4からNintendo Switchに持ってくるのがなかなか大変。PS4とNintendo Switchのユーザーの層が違ってくる。何かしらのプラスアルファをつけないと売り上げが立っていかない。PS4に戻すというのはなかなか大変で、そこはコストを見ながらやっていく。

11に関しては、言えません。」

株主「スターオーシャン アナムネシスのマルチプレイが、ずっとベータ版と付いたままだが、どれくらいで外れるのか。」

橋本「テストやお客様の声を聞きながら直しているところ。もう少々お待ちいただければ。」

以上ですね。

12時40分ほどで終了です。

そしてお土産です。

お土産は次の通り。

  • ファイナルファンタジー 30周年トートバッグ
  • チョコボトランプ

どうでしたか、今年は?

あまり面白い話を引き出せる質問をしていないのと、会社側もあまり語ろうとしないのとで、得るものは少なかったかな、と。

あと、載せていないけど、前に出たことと同じことを長々と質問していた人は勘弁してくれと思った。

もう一つ、昨年でも同じ質問で、配当金の受け取り期間を過ぎた後の対応を株主総会で聞いていた人がいて、それに対して担当の人が返答を1年たってもしてこなかった、という話も合った。まあ、そんな感じで。

正直、株主総会としての面白みも学べることも少なくなってきたので、来年以降は行くかどうか検討中。

なんだかんだで和田洋一時代が面白かったと述べ、終えたいと思う。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:コーエーテクモ 株主総会 2018年 ここで知った一番重要なこと
1つ新しい話題:任天堂 株主総会 2018年 君島達己の退任、新社長の古川俊太郎のあいさつ

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『スクウェアエニックス 株主総会 2018年』へのコメント

電車でGO!!は確かに昔のものと比べると操作がめちゃくちゃ忙しいんですよね...
やりましたが非常に疲れます。
まあ短距離の山手線しか実装されてないのも大きいかもしれませんが。

投稿者 : だっち