今回は10月24日にPS4やNintendo Switchで発売される「Bloodstained: Ritual of the Night ( ブラッドステインド リチュアルオブザナイト )」の評価レビューをしてきます。
発売前なのになぜ評価レビューができるのかというと、すでにPCでは6月18日の段階で発売されているから。
ゲーム内容には違いが無いと思われるため、PC版での評価レビューをゲーム以外の点も含めて取り上げていきます。
ただ、レビューは発売日時点でのバージョンのものです。その後、アップデートが入っていますが、その内容で修正された部分もあるかもしれません。
アクションが苦手でも気楽に入り込める世界
前提として、個人的にはアクションゲームをほとんどプレイしません。
では、なぜ、今回プレイしたかというと、単にsteamを立ち上げたら最初のピックアップで表示されたから。
クラウドファンディングを用いて作った、という程度の情報は知っているものの、それ以上に特段知識を得ていたわけでもありません。
言うまでもありませんが、開発者のIGA氏(五十嵐孝司)に関する情報も皆無で、ドラキュラシリーズを過去に楽しんだ、という記憶もほとんどありません。
プレイしたことはありますが、クリアまでやったことはなく、また、IGA氏がかかわったシリーズに関してはまったく触っていません。
そうした身でありながら、ついつい手を出してしまい。
アクションゲームとなると、一つの問題としてクリアできるかどうか、という点がありますが、難易度は下げることもできることから、問題なくクリアできるゲームという認識です。
回復アイテムを使用してゴリ押すこともできますし、レベルアップ要素があり、キャラクターが強化されることから、経験値を稼いでいけば強くなることが出来ます。
また、その他の武器の強化要素や、使う技の強化要素などもあるため、よほどアクションゲームがまったくできないという人以外であればクリアは可能な内容です。
アクションで重要なクリアできるかどうか、という点では、多くの人が最後の目的であるクリアまでは達成できます。
この点だけでも、気軽にゲームに取り組める要素と言えるでしょう。
やりこみ勢向けの各種要素
気軽に遊べるからといって、ではあっさりと終わるゲームなのか、となると、また考えが異なり、100%を目指すための目標も多々用意されていることから、収集や達成を目指すための目標ポイントも多くあり、それらを目指す人からすれば、さらに深く遊ぶことが可能です。
マップの達成を100%にするのはもちろん、アイテム取得や敵のアイテムデータ欄を埋めたりなど、さまざまです。
もちろん、難易度変更もあり、一度クリアするとより難しいモードへ一部データを引き継いでプレイすることが出来ますので、アクション要素を堪能したい人にもお薦めできます。
あとは、この世界観にどれほど浸っていたいかどうかの問題となります。
いろいろな手段があるが、それを使うかはユーザー次第
攻撃手段はいろいろな物が用意されています。
通常の武器による攻撃の他、いくつかのボタンに割り振った特殊な攻撃。
武器の種類もいくつかありますが、それ以上にボタンに割り振れる攻撃手段が非常に多く、どれを選ぶかの楽しみがあります。
ただ、やはりそうしたものの中には有用なものとそうでないものがあり、便利な手段を知ってしまうと、それのみ使う続けるということも。
このあたりはユーザーの遊び方次第となってしまいますが、いろいろと試していくことが好きな人であれば、楽しみにプラスされるでしょう。
クリア時間はどれくらい?
アクションゲームは、どれくらいでクリアできるのか、というのも一つの問題となると思われます。
ただ、このクリア時間を述べると、ある程度ゲームの進捗がわかってしまうので具体的には言いませんが、ストーリーをクリアするだけでないのであれば、そこまで長時間かかるということはありません。
プレイの仕方によりますが、10時間から20時間の間でクリアできるくらいです。
あまり長いゲームだとクリアまでできずに終わってしまうということもありますが、この辺りの時間であれば、そこまで苦労せずに一区切りつけるのではないでしょうか。
先にも述べたように、育成要素があるため、アクションゲームが苦手な人だと、時間がかかるかもしれません。その際はしっかりと育成をしていきましょう。
ストーリーはシンプル
ストーリーはシンプルな内容になっています。
このシンプルさを良しとするかどうかは人それぞれ。
長いストーリーが好きだという人もいれば、アクション要素を楽しむことに注力する人もいるでしょうから。
ただ、クリアまで遊ぶと、もっとこの世界を堪能したい、という気持ちも湧くため、さらに、という思いは出てきます。
ゲーム性を考えるとNintendo Switchが最適、だけども・・・
このゲーム性を考えると、気軽に寝転がりながら遊べるNintendo Switch版がお薦め、となります。
収集要素は寝転がりながら、ストーリーや新規のエリアに進む際はテレビで、というような使い分けで遊ぶことができるからです。
ただ、Nintendo Switch版はさまざまな問題を抱えています。
海外ではPS4版もNintendo Switch版もすでに発売済みですが、そうした問題が言われおり、そしてそれは作り手側も認識しています。
9月7日の時点で、開発者側から、このNintendo Switchに対する問題の解消に今も取り組んでいる、という話があるため、これが10月24日の日本での発売段階で解消されるのかはわかりません。
このため、Nintendo Switch版を買おうと思っている人は、今後もこの辺りの改善情報を確認して、最終的な決断をすると良いでしょう。
魅力的な音楽、限定版には音楽CD付きも
好みもあるでしょうが、音楽も魅力的な曲が多いのが特徴。
こればかりは聴いてもらうしかありませんが、当然、単に聴くよりかはゲームと共に聴くことで、音楽への関心も高まるでしょう。
もし、現時点で魅力的なゲームで興味がある、という人は、音楽CD付きの限定版を買うことをお薦めします。
PC版でしたら、ソフト購入後、追加コンテンツ扱いでオリジナルサウンドトラックの購入が可能です。
個人的には以下の曲を良く聞いております。
- Voyage of Promise
- Holy Wisdom
- Ritual of the Night
- Silent Howling
そして、直近はほとんど音楽を聴くことがなかったのですが、久しぶりにイヤホン付けて音楽を堪能した次第。
なお、ゲーム中にも音楽を聴くモードがあるので、Nintendo Switchならば音楽CDの代わりとなれそうです。
日本人初?クラウドファンディングによるゲーム開発の成功例
類似例を知らないのでなんとも言えませんが、もしかしたら日本人初のクラウドファンディングによるゲーム開発なのかという点でも注目です。
海外などでの実売数を知りませんのでなんとも言えませんが、一定の成果はあったのかと思います。
ここでの成果は、売れ行きもそうですが、ゲームとしての十分な完成度も含まれます。
日本人でクラウドファンディングでゲーム開発を行った例は他にもありますが、結果として出てきたゲームは低評価な物が多いと感じています。
一方、「Bloodstained: Ritual of the Night」のsteamでの評価を見る限りでは、好評となっています。
自らの能力がないのに、たまたま開発責任者になった人間が、外に出てまったく結果を出せてない人などがゲーム業界では多いです。
そうした中で、自らの才覚と周囲との関係、そしてチームとして一本のソフトをしっかりと世に出した、たぐいまれな一例と言えるでしょう。
ゲーム単体の評価とは別ではありますが、このビジネスとして、そして一本のソフトを完成まで導いた流れもセットで称賛です。
いくつか詰まる要素も?
基本的に大きな問題がなくプレイできますが、3点ほど、もうちょっとわかりやすくした方がいいのでは、という点も述べておきます。
その数点は以下の通り。
- 特定の水中の敵を倒さないと手に入らないアイテムが無いと先に進めなくなる
- 赤いのを消した後にどうしたらいいかがわかりにくい
- 上下反転で手に入りアイテムの取得場所がわかりにくい
- 月を何でどうすればいいのかわかりにくい
細かく言わなくても、プレイしている人であれば、上記の説明でどういった部分が問題となるかはわかると思います。
これら以外はたぶん問題ないと思われます。
逆に、これくらいしか問題となる要素がないため、難易度的にも比較的誰もが遊びやすく作られているのだな、と思っています。
これとは別に、最初の拠点から左側に戻る、という選択があることがわかりにくいので、そこのナビゲーションもあった方がよかった。
いくつかクエストなどもあるようでしたが、クリアまで気が付かずに終わってしまったので。
終わりに
ひょんなことからプレイをしたゲームですが、大満足のゲーム。
このゲームをプレイする際にIGA氏の過去の実績などを考えて、それらの過去のゲームと絡めてああだこうだと言うレビューもあるのでしょうし、クラウドファンディングの仕組み上、それらを期待するのもわかります。
だが、これはこれという気持ちで遊ぶのであれば、「Bloodstained: Ritual of the Night」は十二分に楽しめるゲームでした。
逆に、過去のゲームと比較すれば、文句を言う人もいるのでしょう。
特に、日本ではそうした評価の仕方をする人が多いように思うため、今回のように海外で先行発売、日本で後発という売り方が、理由はどうあれプラスに働けばと思います。
個人的には大手ゲームメーカーだけに囚われない、ゲーム開発の可能性を改めて見させてもらったことでも評価。