ブリガンダイン ルーナジア戦記 評価レビュー

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)用ソフト「ブリガンダイン ルーナジア戦記」の評価レビューを述べていきたいと思います。

メインストーリーを難易度ノーマル、勢力は「ガイ・ムール共和国」でプレイ。1勢力でのクリアと、クリア後にプレイ可能な「チャレンジモード」の序盤を少々プレイ。全部で約25時間のプレイ時間。

過去作の「ブリガンダイン」シリーズはプレイしていません。

魅力的なイラストと、音声による6つのストーリー進行

特徴の一つに、魅力的なイラストが挙げられます。キャラクターが似たような描写で書かれており、独特の世界観を醸し出しています。

他のアニメのような色のべた塗ではない、一風変わった雰囲気が、ファンタジー色の強い世界観を盛り上げてくれます。

イベントシーンのイラストなども多々あり、イベントシーンでは音声による会話の進行もあるため、文字を読まずにのんびりと耳で内容の把握ができます。

イラストに魅力を感じたのであれば、興味を持ってみるのもお薦めです。

丁寧に作られたなゲーム

全体的に丁寧に作られた印象のゲームとなっています。

テンポよくプレイできるような仕組みもいくつも導入されており、中盤以降のプレイもスムーズに進めることができます。

戦闘中では、高速化を用いれば、部隊の移動や戦闘シーンが早く表示され、オートを使えば勝手に部隊が移動し、戦ってくれます。

常に使う必要もなく、いつでも切り替え可能なため、要所要所使っていくだけでも進行がスムーズになります。

シミュレーションゲームは終盤にだれる展開が多くなることが多々ありますが、その終盤を手早く進めることができます。

回復技を使うときの自動的にHPが低い部隊にカーソルが合わさるなども地味ながらありがたい要素です。

ストーリーに若干の分岐要素があるものの、その分岐内容も事前に確認がゲーム中で可能となっています。

戦略マップでも考えることを楽しむことができる

一見単純に見える戦略マップでも、どのように進行すればいいのかを考える楽しみ方も可能です。

敵のポイントに応じて今攻めるか、それともモンスターをさらに倒して疲弊させるか、などといった単に攻めて拠点を取るだけ以外の攻略の仕方もあります。

戦闘時の戦い方も多様

戦闘時の戦いも、多様です。

この戦いの結果によって、次以降の戦いにも影響を及ぼすため、先々を考えた戦いをすることができます。

敵の君主や騎士を倒して手早く戦闘を終わらせるのか、モンスターを倒していくのか。モンスターを倒すなら、強いモンスターを倒すのか、弱いモンスターを倒して数減らしをするのか。

その戦い方が、次回以降の戦闘にも影響を及ぼします。

単に勝つだけではない戦いを楽しむことができます。

クリア後の追加モード

ストーリーモードを1つでもエンディングを迎えることによってプレイ可能になるモード「チャレンジモード」は、好きな君主と騎士を選び、ストーリーモードと同じく敵を倒していくモードです。

ストーリーがない分、戦略と戦闘を中心に楽しみたい人に適しています。

ストーリーモードで登場した騎士のみ初期に仲間にできるため、すべての騎士を出現させた状態でプレイすれば、お好みの初期編成が可能となります。

強い部隊のみ揃えたり、見た目で揃えたりと、好きなような遊び方が可能。

その都度、条件を提示され、条件に満たないと、その時点でゲームオーバー。

スコアアタック的な楽しみ方もあるため、やりこみプレイしたい人のための追加要素として適したものとなっています。

やりこみ要素

チャレンジモードだけでなく、さまざまなやりこみ要素が用意されています。

すべての要素を開放を目指すなども可能。

戦闘の展開に変化が乏しい

戦闘は限られた部隊数しか出せないため、同じような展開になることが多くなっています。

特に、進軍するメンバーは固定で動いたほうが便利なため、同じメンバーで同じような戦いで軒並み終わってしまいます。

戦場マップは広いものの、広さを活かした戦いがターン数制限や敵の動きの関係で難しく、一つの拠点に複数個所から攻めることができるものの、固まって行動していないと不利になることが多いため、あまり活かすこともできず。

広い戦場と、多くの騎士をあまり活かせていないように感じます。

いくつもの要素を堪能するには困難な編成上の問題

いろいろな要素があるものの、ゲームの侵攻と絡めて考えると、そこまで有効に作用していない要素が多々あります。

一つは属性。属性があるのはいいものの、結局は敵がどういった編制で出てくるかは事前にはわからないため、戦場で偶然属性が有利になっていれば良い、くらいのものでしかありません。

仮に、敵の属性に合わせて編制しようにも、手間とターン数がかかるため、そこまでしてやることなのか、となります。

次に、騎士の他の職へのクラスチェンジ。基本的に一方通行で上位にクラスチェンジしたほうが強くなるため、いちいち他の職へクラスチェンジして再び鍛えなおす必要があるか、という問題があります。

EASYモード以外はターン数制限があるゲームのため、クラスチェンジを活かすほどの展開になりにくいように感じます。

Nintendo Switchのマシンパワーによる弊害、PC版があるならPC版がお薦めか

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)であるからか、一部、重く感じることがあります。

ゲームのプレイに影響はないものの、もうちょっと操作がスムーズに動けば、とか、画面の切り替えが早ければ、などと思う場面があります。

モンスター配置やクラスチェンジなどの編制をしようにも、スムーズに切り替わらないため、その作業が億劫に感じることにもなります。

こればかりはゲーム機の性能のため、致し方ないのですが、もし、将来的にPC版が出るのであれば、PC版でプレイすることをお薦めします。

PC版の発表があり、どちらを買うか迷うようなことがあれば、性能の良いPCであれば、PC版をお薦めします。

一覧画面からの操作も欲しかった

拠点やモンスター、騎士などを一覧でみられる画面があるものの、そこで何かを選んだ場合、拠点まで移動するだけで、直接指示ができません。

このあたり、もし、直接、指示ができれば、編成上の手間が減ったのではと思われます。

同じくアイテム一覧から直接装備ができるなども同様です。

終わりに

この手のゲームが出なくなって久しい家庭用ゲーム機ですが、そうした中で登場した今作。

適当に作られた作品とは異なり、さまざまな部分で丁寧に作られているように感じます。

足らない部分がないわけではないものの、それらを補おうとするとキリが無くなるため、妥協できる範囲内での丁寧さ、とでも言えるでしょう。

このイラストと、そのイラストから醸し出される世界観に興味があるのであれば、プレイしてみることをお薦めします。

体験版もありますが、チュートリアルが必要以上に親切に作ろうとするあまり、逆に雑多になって進めるのが億劫になるかもしれません。サジ加減の難しさが窺い知れます。

ゲームプレイの部分のみ触り、肌に合うかどうかで買うかどうか決めてはどうでしょうか。

途中で触れましたが、もしPC版が発売されるのであれば、PC版の方が遊びやすくなるかもしれません。

似たようなゲームで「ラングリッサー」がありますが、これもPC版が出たので、メーカーは違えど、出てくることにも期待したいものです。

ニンテンドーダイレクトで初報が出た段階で買おうかどうか迷っていましたが、プレイしてよかったとは思っています。

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