直近になって「ニーア オートマタ(NieR:Automata)」をプレイしました。
長年やりたいとは思っており、1年前に買ったは良いものの、今までできず。
その間に安価でダウンロードコンテンツ込みのバージョンが出たりして涙を流しましたが、この一ヶ月くらいでようやくプレイする時間が取れ、プレイしました。
今回はその「ニーア オートマタ」の評価レビューをしつつ、同じ開発会社が作るNintendo Switchの新作「アストラルチェイン」への期待も述べていきたいと思います。
究極の雰囲気ゲー
「ニーア オートマタ」をプレイして出てくる評価としては、究極の雰囲気ゲーではないかと。
世間だと、雰囲気ゲーという言葉自体をネガティブな使い方とする人もいますが、今回は究極の誉め言葉として、雰囲気ゲーと言っておきます。
この世界観と、それを実現したグラフィックや音楽、また、世界観に合わせたゲーム性など、すべてを総合して出てくる言葉が、雰囲気ゲーと言えます。
世界に浸れる、ということの素晴らしさを体感できるゲームです。
これだけでやる価値があります。
当然、この世界観が苦手な人からは評価が下がるでしょうが。
面倒なゲーム、という印象
プレイする前は面倒なゲームかな、という印象がありました。
その面倒と思う要因として、断片的に入ってくる何度もプレイを強いられる、という話。
特に同じようなことを2度やらされる、という話や、エンディングが複数あって、そうした物を見ていくことの大変さなどが聞こえていたので、なおさらやる気が起きず。
つまりはまとまった時間が無ければ楽しめないゲームという印象が強く出てしまっていました。
だが、実際にやってみると、その印象が一変。
まず、ひとまずのエンディングを見るだけであれば、そこまで時間がかからないという点。
このひとまずのエンディングでも十分世界観に浸ることができ、また、そのエンディングは特にバッドエンド風でもなく、ちゃんと一件落着のすっきりさせるエンディングであるため、この最初のエンディングを迎えるだけでも、このゲームをやった感が満たせます。
当然、さらに先をやろうと思えば、続けてやるのも良いですし、そうでなければやめても良い。
時間はだれしも限りがあるなか、このひとまずのエンディングを綺麗に造り上げたことがプレイヤーの満足感を増す要因となっているのではないでしょうか。
誰もが30時間、50時間と一つのゲームに費やすほどの時間はありませんので。
馬鹿みたいに長いだけで、多くの人が途中リタイアするようなゲームほど、満足度の低いものはありませんから。
同じ話を別角度からプレイすることによる記憶の定着
ゲームはプレイ時間が長いことから、ストーリーを忘れることがざらにあります。
映画ですら2時間見ていても、途中の出来事を忘れるのですから、ゲームの30時間ん、50時間は、途中で起きたストーリーなど忘れてしまってもおかしくありません。
その点、ニーアだと、同じストーリーを別のキャラクター目線で第2部が始まり、その2回目の同じストーリーをやることにより、ストーリーの記憶への定着がしやすくなっています。
同じことを再びやらせるのか、という感想もあるかもしれませんが、当然一部の内容は変わっているし、それぞれのキャラクターに沿ったゲーム性になっていたりするため、同じことを重複してやらされている、という印象は薄めです。
とはいえ、当然、それでも嫌がる人はいるでしょうが。
個人的なプレイでは、第1部と第2部のプレイの感覚が1ヶ月くらい空いていたため、ストーリーの記憶が消えかけている中での再度の展開だったため、記憶を呼び覚ますことが可能でした。
もし、発売日に購入して、誰よりも早くクリアするんだ、とか、中古屋に早く売りに行きたい、とかいう考えをもってプレイしたのであれば、文句を言っていたかもしれませんが、幸い、そういう状況でなかったことも、好意的に受け止める理由となっています。
アクションゲームを飽きさせないためにシューティングを入れる妙
ゲームをプレイしている人はわかるかと思いますが、一般的には3Dアクションゲームに見えるこのゲーム。
ですが、実態は3Dアクションゲームと2Dアクションゲームと、3Dシューティングゲームと2Dシューティングゲームと8方向シューティングがセットになったゲーム内容になっています。
3Dアクションが基本ですが、場所によっては2Dに切り替わり、多少なりとも操作が変わります。
また、ロボットに乗った3Dや2Dシューティングがあるかと思えば、簡易な表現の8方向シューティングがあるなど、単なる3Dアクションゲームとは言えないゲーム内容です。
意味もなく、そうした要素があるわけではなく、ストーリーに照らしてそうし要素があるわけですが、本来であれば3Dアクションのみでも展開しようと思えばできたはずです。
だが、これでもかとさまざまなプレイ要素を入れてくる。
なぜここまでするのかは知りませんが、一つは飽きを発生させない、ということなのかと。
3Dアクションだけでやっていけば、それを長時間やれば飽きが発生します。
「真三國無双」の名前を出せば、納得いただける方もいるのでは。
その飽きの発生を抑えるため、さまざまな視点、アクションとシューティングの切り替えなどを差し込んでいるのかと。
だが、それにしても、わざわざ一つのゲームにここまでの多くの要素を作るとは・・・。
ちなみに、ひと昔であれば、この飽きをどうにかするためにQTE(クイックタイムイベント)を導入するなどをしていたのですが、QTE自体はゲームを面白くする要素ではないので、多くのゲームで不評に上げられる要素ではないでしょうか。
以前はQTEでやっていた変化を、あらゆる要素を詰め込んで実現したという力技をやってのけたのがこの「ニーア オートマタ」なのでしょう。
と、いうことは、「真三國無双」も諸葛亮孔明がビームを放つシューティングを導入すれば、面白くなるかも?
音楽による世界観、「エルシャダイみたい」と思った一幕
音楽の魅力もゲームを語る上では欠かせません。
最初に述べた雰囲気ゲーの一つの要素として、音楽による世界観創出も含まれています。
ついつい、買う予定ではなかったサウンドトラックを買ってしまいました。
amazonだとmp3形式で手に入るのでありがたい限り。
プレイ中、とある場面で、なんだか「エルシャダイみたい」という感想を抱き。
なんでか考えてみたら、音楽が似ているような気がしたのが大きな要因だったかと。
普通にゲーム実況でもリアルタイムでそういった感想を述べているので、嘘偽りない感性による感想なのでしょう。
で、具体的に何が似ているのか把握するために、「エルシャダイ」のサウンドトラックも買ってしまいました。
昔に一度買ったものの、もう処分済みだったため、これもamazonでダウンロード販売を利用。
ほんと、ダウンロード販売の普及は気軽にサウンドトラックが手に入って助かります。
ちなみに、似ていると思った音楽はニーアの「双極ノ悪夢」の途中からと、エルシャダイの「神々の残響」の雰囲気によるものと思われます。
amazonで視聴も可能です。
ゲーム実況をやっていて、なぜかニーアのエンディングに向かう最後のあたりでエルシャダイについて語ることになりました。
このレベルの物を作って、100万本売れたらいいねなのか・・・
2018年の東京ゲームショウでの講演で、ニーアのプロデューサーが登壇しており、そこでニーアについて語っていたのですが、その際に100万本売れたらいいね、とスタッフ内では言っていた、といったニュアンスの発言がありました。
ちなみに、この講演の後、ソフトを購入しています。
プレイしてこのレベルの物を作って100万本を目安に考えていたのか、という疑問と、100万本行ったらいいねという考えでの予算でも、ここまでのゲームを造り上げたという驚き。
プレイすれば細かいところでさまざまな要素を取り入れていることがわかります。
例えば砂漠のシーンなどは普通に走らせればいいのに、スノボーのようなすべるような動作を加えるなど、本来であればやらなくても良いようなことですら、これでもかと導入しています。
当然、細かいことを入れれば入れるほど、コストはかかるわけですが、それでも100万本売れれば利益が出ることを想定して作っていることの驚き。
スタッフのポテンシャルの高さに驚かされるばかりです。
ポーズはどうにかならなかったのか
基本的に大満足ですが、特に序盤、ポーズに悩まされました。
このゲーム、ポーズボタンとメニュー画面を表示するボタンが同じなのですが、ジャンプなどの他の動作をしていると、メニューが開かず、ポーズ状態になります。
敵に攻撃を受けて回復アイテムを使いたくて急いでボタンを押してもポーズになるため、その部分に対するストレスが強かったです。
ポーズしなくてもアイテムを使う手段があるものの、序盤の知らない状態であったり、ついついメニューで対応しようと思ってしまったときなどに、特に問題が発生します。
特に、ポーズしなくてもアイテムを使う方法を知らないと、ポーズにならずにメニューが開けるタイミングを把握してボタンを押すという、よくわからないゲームをする羽目になっていました。
もしくはボタン連打で一時停止と再会を繰り返してメニュー画面になるまで繰り返すとか歪なゲーム性に。
なので、序盤に関してはこの部分に対する不平不満がかなり高かったです。
たぶん、武器の切り替え等による問題への対応の為に開かないようにしたのかと思いますが、ならばメニューは開けて、回復アイテム等は使える状態にするなどの対応があればと思う次第。
また、メニューを開かずにアイテムを使わせる方向に導かせるためである可能性もありますが、わからない人はいつまでもわからないままだと思われますので、そのあたりの手当ても必要だったのかと。
もう一つ不快な点としては、チップセットの最適化をやらせる作業でしょうか。切り替えごとに自動的にされればいいのに、なぜああしたのか疑問です。もしかしたら前作絡みの可能性もありますが。
2018年の東京ゲームショウの講演で、ゲームの評価のアンケート結果が画面に表示されたのですが、ニーアは軒並み評価が高かったものの、ユーザーインターフェースだけは低い数字でした。
今回述べたようなことが影響しているものと思われますが、如何に。
アストラルチェインは期待できるのか?
と、いうようなニーアの感想を述べてきましたが、なぜ、今になってこのようなことを述べているかというと、まもなく同じ開発会社が製作した「アストラルチェイン」が発売されるからです。
ずいぶん前からやろうとは思っていたものの、ちょうど1ヶ月前くらいには購入リストから外していました。
だが、ニーアをプレイしたこともあり、やっぱりやるか、というのが今の段階です。
当然開発スタッフなどは異なるでしょうから、同じようなものを望んでいるわけではありませんが、発売が任天堂ということもあり、丁寧な造りになっているのでは、という期待もあります。
まったく事前情報を得ていないので、映像等からの感想なども持ち合わせていない現在。
実際にプレイして面白かったらいいなと、ただただ望みます。