戦国無双5の評価レビューです。
ゲーム概要
発売日:2021年6月24日(PS4版)
発売機種:PS4、Nintendo Switch、PC他
開発元:コーエーテクモ
パブリッシャー:コーエーテクモ
前提条件としては以下の通り。
- プレイ時間約20時間(体験版込み)
- 織田信長のストーリークリア
- 堅城演武なども少しプレイ
- PS4版をPS5でプレイ
体験版はNintendo Switch版も少々触っているので、その合算の数字です。
また、過去にプレイした無双シリーズに関しては次の通り。
- 戦国無双は1と2
- 三國無双は3分の2くらいはプレイ
- 原作有りの無双系ゲームも複数プレイ
戦国無双に関しては以前にプレイしてからかなりの年数が経過したため、比較等をせず、単にゲームとしてどうなのかを取り上げていきます。
Nintendo Switch版とPS4版との比較は別動画にて詳細を取り上げていますので、そちらもご覧ください。
動画作成に絡んだテキストのため、そこまでまとまった文章ではありません。動画で取り上げていない内容も追記しています。
メインストーリー要素とやりこみ要素
ゲームモードは織田信長と明智光秀を中心とした物語を楽しむストーリーモード「無双演武」と、キャラクターの育成をしやすくするための「堅城演武」が中心。
ストーリーモードに関しては信長と光秀だけでなく、他の武将にスポットを当てた戦いが用意されるなど、さまざまなキャラクターを用いて遊ぶことが可能。
また、ストーリーとしてではなく、そのステージを好きなキャラクターで楽しむこともできるだめ、好みのステージで気軽にキャラクター育成やミッション攻略などができるようになっています。
「堅城演武」では、こちらも好きなキャラクターを選んで遊ぶことができ、短時間で条件達成を満たすための戦いをすることになり、ゲームオーバーにならずに終了した際にはアイテムを入手。そのアイテムを用いて施設のレベルを上げていき、よりキャラクターの強化ができる状況にもっていくことができます。
ストーリーを楽しみたいだけであれば、難易度を下げて遊べば他のことをせずに楽しむこともできますし、より強いキャラクターを用いて遊んでいきたいのであれば、育成要素を堪能することも可能。
遊び方による幅の広さがあるため、好きな遊び方できるという特徴があります。
キャラクター育成に関しては武器の強さ、武器につける技能珠の着脱とレベル、キャラクターそもののスキルツリーなどなど、いろいろあるため、それらの複数の育成も楽しめます。単に敵と戦って能力を上げるだけでなく、他のキャラクターで得たポイントを用いて強くすることもできますので、一通り育てることも気軽にできます。
だらだらとしていない会話シーン
この手のゲームは、キャラクター間の会話シーンが無駄に長く、ゲームを遊びたいという人からするとテンポの悪いゲームとなってしまいがちですが、戦闘前の会話などは比較的短めで、許容範囲に感じます。
手短に要点を絞った会話になっています。
戦闘中にも会話シーンなどがありますが、キャラクターを動かしながら聞くこともできるため、他のことをしながらであれば、そこまで長く感じません。
ただ、自分のキャラクターを強くしすぎた場合は、敵を倒す速度が速すぎてイベントが間に合わないことはあります。
気軽さと爽快さ
無双シリーズ特有の簡単な操作で敵を倒していく気軽さと爽快感は十分あります。
特に、グラフィック面で綺麗になっていることもあり、より迫力を味わうことができます。
もちろん、ボタン操作にもいろいろな操作があるため、覚えていけば状況に応じて対応できますが、そこまで深く考えなくても特定の攻撃や、新たに追加された「閃技」を用いることで、これも簡単に敵を倒していくことが可能。
「神速」というチャージ攻撃1回目の攻撃は、手早く移動もできる手段のため、敵への間合い詰めに無駄な時間をかけることなく、戦いを繰り広げることができます。
そうした要素も相まって、ゲーム全体のテンポの良さが出ており、気軽に爽快な戦いを行うことができるようになっています。
もっとも、自分のキャラクターの能力が低い場合は、敵を倒すのに苦労しますし、難易度を上げるなどすれば、より戦いが難しくなります。
演出の鮮やかさ
演出が鮮やかな色合いを用いていることもあり、華やかな印象を受けます。
また、要所に火を用いた戦場も用意されるため、普段とは異なったイメージも出てきます。
細かいところを見ると、襖絵などもしっかりと描かれており、ゲーム内で受ける印象が魅力的なものとなっています。
自らではプレイしていないため過去作との比較はしませんが、7年前のPS3時代に発売された「戦国無双4」からPS4を基準として作られた今作であることからも、見た目での進化も感じ取れると思われます。
堅城演武のみで使用できる兵科
個人的に面白さを感じたのが堅城演武のみで使用できた「兵科」。
兵を呼び出し、その場で戦ってもらう仕組みです。
これが本編にもあれば、と思ったりしますが、アイテム使用のボタンと重複した操作になるため、たぶん省かれたと思われます。
兵科を育て、勝手に戦ってくれる、というのは共闘感があって好みです。
ただ、再呼び出しが可能な時間が早く、呼び出すことの操作を何度もすることになり、その点は煩雑に感じます。
同じ場所にとどめおけばたくさん兵を並べられる、というメリットはあるものの、通常のプレイの際には手間が増えるだけ、という結果になっています。
どちらが良いのかわかりませんが、兵の耐久を増やしてリロード時間を減らすか、今のままがよいのか。
また、同じ兵科を設定項目で設定できれば、たとえば鉄砲隊を大量に並べる、などの楽しみができたかと思います。
メインとパートナーの制度
メインキャラクターとパートナーとの2キャラを操作することが可能です。
別の場所にいるパートナーに切り替えて戦うことで、手早くその場所の敵を倒せるなど、使い方によっては攻略の時間短縮になります。
パートナーへの指示もできます。
オプションボタンから選択していく方法と、十字キーの上を押して選択する方法があります。
ただ、十字キーの上を押した方法でも画面が切り替わっての操作となるため、できれば十字キーの方は画面が切り替わらずに単に待機・任意の2つを交互に選択するようになっていればと思った次第。
別画面の切り替えはゲームへの没入感を削ぎ、テンポを悪くする要因となりますので。
問題点
ゲーム中に気になった問題点も述べておきます。全体的な楽しみの方が上ですが、改善等がされればよりいい感じになるのでは、と思った要素です。
建物の角での視点
建物がある角の方に行くと、上方からの視点になり、なおかつ自キャラが表示されないような状態になって何をしているのかわからないことが発生します。
強引にカメラアングルを変えるなどして平面上に見られるようにカメラが移動できないものかと思いますが如何に。
無双奥義使用中に敵を見失いやすい
必殺技に当たる無双奥義ですが、敵が攻撃を受けるたびに上に上がっていくのか、最終的には敵が画面上に捉えられていない、という状況がしょっちゅう発生します。
せっかくの技が当たっているかどうかわからないのは何なので、必要以上に敵が打ちあがっていかないようになればと思うがどうでしょうか。
また、パートナーとの連携の際に、ちゃんと共にターゲット指定した敵に攻撃が向かえばと思う次第。
見た目は恰好よいものの、攻撃が外れしまったりと結果が微妙になることが多々あります。
馬での奥義でも、敵の武将が見失いやすく、倒し切っているのかわかりにくいです
武器の煩雑さ
同じような武器が大量に集まるだけで、収集の面白みがないのが残念。最終的には「技能珠」に集約されるため、ならば最初から武器は固定で技能珠の収集と武器の攻撃力をアップする別の仕組みの導入くらいにとどめておいた方がよかったのでは。
今の仕組みだと、誰が何を装備しているのかもわかりにくくなるため、武将の数が増えれば増えるほど、煩雑さが増してしまいます。
PC版が同日発売でない点
多少の理解を示すものの、もうそろそろ家庭用とPCとの区分けを止めるべきでは。
PC版ユーザーが待たされる、というのが本当に良いことなのかどうか。その間にネタバレ等にさらされることにもなりますし。
最初、PC版は1ヶ月後発売というのを見て、買うこと自体を止めようと思い、購入リストから外すほどでした。
その後、PS5を買ってやればいいか、となったので、PS4版をPS5で遊ぶという選択肢を取りましたが。
事情は多少わかるものの、もうそろそろ家庭用偏重は一考すべきでは。
まとめ
先にも述べたように、買うのやめようか、と思ったこともありましたが、結果としては買ってよかったとなっています。
あまり他のゲームと比較をしてもどうかと思いますが、真三國無双8では移動などのゲームに白熱していない時間が長すぎて、途中でもうプレイするのはいいか、となりましたが、戦国無双5はいろいろな要素もしっかりと攻略していきたいと思っています。
直近の過去作をプレイしていないのでなんですが、過去作より操作可能なプレイヤーが減った、などという話があります。
ですが、無駄に数だけ増えていっても意味がなく、ゲームとして面白いかどうかが一番重要な点です。
今回は人数を絞り、しっかりと作っていった、と考えるのであれば、逆に減らしたことを評価したいと思います。
要素だけ増やし、ゲーム内容が駄目になるゲームが世の中には大量にありますので。
キャラクター性やストーリー内容は人によって好みがあるでしょうが、全体的に不快になるキャラがいなかったのも素晴らしい点。たいていはいかにもなキャラが入っていて大きく評価を落とす要因になったりするのですが。
音楽も一つの曲を曲調を変えていい感じに主軸となる曲を作り出し、記憶に残りやすくなっています。曲そのものもそうですが、ゲームとしてテーマとなる曲が存在するのは素晴らしものがあります。
直近、無双シリーズに触れていなかった人は、久しぶりに触れるにはいい無双だと思います。