今回は2021年12月23日にsteamやNintendo Switch、PS4などで発売された「真・三國無双8 Empires」の評価レビューを取り上げていきます。発売は「コーエーテクモゲームス」。
2018年2月8日に発売された「真・三國無双8」を元とし、新たなゲーム性を加えた内容を一新したゲームになっています。
プレイ時間は体験版も含めて10時間。難易度普通で1つのシナリオでクリアした他、一部のイベント戦闘をプレイ。
過去作は「真・三國無双」シリーズはある程度の数プレイ。「Empires」シリーズは今回初プレイ。
このため、過去のEmpiresシリーズとの比較は取り上げていませんのであらかじめご了承ください。
ゲーム内容の紹介
無双シリーズの多くの敵を倒していく爽快感が基本となるものの、中国全土を制覇するための国を強くするための要素などもあり、単なるアクションゲームとはまた別の要素も加わっている今作。
他の武将との関係性を深めてイベントを発生させるなど、三国志のキャラクターが好きな人にも楽しめる要素もあります。
シミュレーションとアクションを融合したゲーム内容が特徴です。
三国志の世界観で気軽に楽しめる
三国志の武将を選び、もしくは自分で作ったキャラクターを用いて遊んでいく今作。
その武将の立場によって遊び方も多少変わり、君主として全土を目指すのか、その君主の下について一緒に戦っていくのか、それとも独立するのか、など、いろいろな展開をすることができます。
他の三国志の武将と共に行動することもできるため、三国志を知っている人であればあるほど、ゲームへの興味は増します。
逆に、あまり知らない人ですと、よくわからない名前の人物が大量に出るだけのゲームに感じられてしまうため、没入感は薄くなります。
多くのオリジナルグラフィックの武将がいるので、そうした武将を中心に遊んでいくと、三国志が知らなくても楽しめるかもしれません。
アクションは攻めと守りで戦略が変わる
戦闘はアクションゲーム要素が中心です。無双シリーズならではの大勢の敵を倒す魅力だけでなく、どの拠点を先に落とせばより手早く敵を倒せるかなど、攻略の仕方によって有利不利も変わってきます。
味方の兵数が多ければ有利に運ぶものの、劣勢になると自らのキャラクターも不利になるため、自キャラが強いだけでは苦労することも出てきます。
城周辺が舞台となり、攻城と防城では最終的な目標が異なります。特に防城では時間制限まで守り切ればいいため、戦い方しだいによっては不利な状況でもしのぐことが可能です。
無双としてのアクション要素と共に、戦闘中の戦略によっても戦いを有利に運ぶことができるのが特徴です。
内政と侵攻の兼ね合い
国を強くするために、内政をする必要があります。金や兵糧を増やすだけでなく、城を強くしたり兵数を増やしたり、また、他の武将との交流などが可能です。
やれることが多いため、どれをやればいいのかが迷いどころ。
特に、他の武将との交流で人を集めたいものの、敵が攻めてきたり、兵糧を増やさなければいけないなどの場面も多く、交流に手が回らない状況になることもあります。
君主の立場だと全体を見て行動する必要があるため、なおさらです。
立場の違いによってできることの範囲が決まっているため、上の立場になればなるほど選択が多くなり、戦略ゲームをプレイしなれていない人からすると迷う場面も多いと思われます。
無双シリーズの爽快感のみを求める人は、ここがネックになるかもしれません。
エディットモードの問題
エディットモードでキャラクターを作れ、そのキャラクターを操作して遊ぶことができるのがEmpiresシリーズの魅力の一つです。
個人的に使用していないため、あまり多くは語りませんが、このモードを過去作と比べてできることが限られている、変更できる武装等が限定的、という指摘があるようです。
また、キャラクターを作る際に、描写を変える際にいちいち決定ボタンを押して切り替えなければいけない点が億劫に感じる人もいます。こちらは慣れの問題もありますが、手間であることも否めません。
三国志の武将で遊んでいく人からすればまったく影響のないことではありますが、自らでキャラクターを作りたい人は一考するべきポイントです。
ただ、過去作を遊んでいないのであれば、これが多いのか少ないのか、判断することもないでしょうから、まずは遊んでみるのもよいのではないでしょうか。体験版でも試すことが可能です。
Nintendo Switchの問題と他機種への影響
Nintendo Switch版が発売されることによる影響がいくつか出ています。
Nintendo Switch版そのものの読み込み速度の遅さや描写が他の機種より劣っている点は機器の特性上、仕方ない部分があります。
それ以外には、エディットモードで描写を変える際にいちいち決定ボタンを押さなければいけなかったり、敵の拠点にいる敵の数が少なくて多くの敵を倒すには再度敵が出現するのを待たなかったり、Nintendo Switchの影響と思われる仕様がいくつか見受けられます。
日本でも売り上げがあるタイトルのため、Nintendo Switchを外すことができないのはわかるものの、それぞれの機種に最適化した調整があればよかったのではと思います。
steamで賛否両論の原因
steamでは発売から3日経過した時点で賛否両論、44%が好評となっています。
あまり高くありませんが、これにはいくつもの要因が重なっています。
ここでは、なぜ賛否両論になるまでの評価になっているのか取り上げます。
英語版が発売日の段階で未収録
英語の収録は2022年2月から、となっています。だが、英語を用いる人が発売日に買ってしまい、言語がわからず不評と評価している人が多くいます。
これは告知不足等の問題もあります。ストアページを見ると、英語で設定している人は英語の説明ページが出るため、当然英語が収録されているものと思って購入してしまいます。
日本語だと、ストアページが日本語であっても、日本語があるかどうかを確認してから買うことも多いですが、英語の人は英語があることが当たり前であったため、そうした確認をしない人が多いのでしょう。
また、Xbox版では英語が収録されていることから、なぜsteam版では英語が無いのか、という不満もあります。
こうした理由で英語での不評レビューが多く見受けられました。
解像度変更不可
初期の問題として解像度の変更がゲーム画面中にできないことがある、ということがあります。解像度を一度下げてから元に戻そうとしても戻らず、などもあるため、ゲームがまともにプレイできないとなります。
この場合はsteamからプレイボタンを押すことでConfigurationを起動を選ぶことで、設定を変更することができ、それで対応ができるのですが、デスクトップのショートカットからは表示されないため気が付かない人もいると思われます。
実際に、この症状にあっており、この時はPS5版を買うべきだったと後悔しました。
エディットモードへの不満
エディットモードのキャラクター作成の際に、パーツが過去より減っているなどの理由で不平不満を述べて不評にしている人が多くいます。これは主に日本語で顕著でした。
中国語の不平不満
中国語で書かれた不平不満は言語の問題もあり正確にはわかりませんが、自動翻訳で眺めた限りでは、最適化がされていない、などといった表現が多く見受けられました。
ここでいう最適化が何をさすのかわかりませんが、もしかしたら中国語でプレイすると他の言語とはまた違った問題が出ているのかもしれません。
言語別のsteam好評不評
言語別で目視で好評不評を見比べると、次のような感じでした。(レビューを書いている人のみ対象、調査段階時点での数字)
日本語 :好評率46%
英語 :好評率56%
韓国語 :好評率97%
中国語(繁体字):好評率19%
中国語(簡体字):好評率36%
よく、日本人は低評価をつけることが多い、と言われます。言語の問題がある英語より日本語の好評率が低い今回の例を見ると、頷かざるをえないかもしれません。
韓国がなぜこんなに評価高いのかはよくわかりません。
中国も不評が多い印象です。
もしかしたら長くシリーズを遊んでいる人から不評が多く、比較的新規の英語圏の人は普通に遊べているかもしれません。
おわりに
初のEmpiresシリーズのプレイでしたが、思いのほか気軽に楽しめて何より。ネタっぽい汎用イベントなどもあり、笑える場面があるのも好印象。
気軽に遊ぶことのできるゲームとしての魅力を感じることができました。
以上です。
今回の評価レビューが参考になれば幸いです。